君が心をくれたから④

REVIEW

第4話 青い春の香り

キャスト

逢原 雨 … 永野芽郁
朝野太陽 … 山田裕貴
望田 司 … 白洲 迅
朝野春陽 … 出口夏希
柳田達夫 … 螢雪次朗
花村竜一 … 佐藤貴史
菊野 純 … 谷 恭輔
飛岡雄星 … 萩原 護
日下   … 斎藤 工
千秋   … 松本若菜
逢原霞美 … 真飛 聖
朝野陽平 … 遠藤憲一
逢原雪乃 … 余貴美子

あらすじ

○思い出の香りとして選ばれた、マーガレット
 2016年2月。卒業を控えた逢原雨(永野芽郁)は、上京準備のため朝野太陽(山田裕貴)とショッピングセンターへ出かける。卒業記念に欲しいものを聞かれた雨は、第2ボタンの代わりにマーガレットの小さな花束を選ぶ。新しい品種で、良い香りがするというその花を嗅いだ太陽は、この香りを二人の「思い出の香り」にしようと提案する。何気ないやり取りの中に、離れゆく時間と、言葉にできない想いが静かに積み重なっていく。

告白の失敗と、語られない真実
 2024年1月。雨に告白するも断られ、太陽はずぶ濡れで帰宅する。成功を信じていた妹・春陽(出口夏希)や花火職人たちは動揺するが、太陽は静かに現実を受け止めていた。一方、雨は望田司(白洲迅)に、自分が五感を失う病にかかり、すでに味覚がないことを打ち明ける。しかし太陽には話すつもりはないと告げ、「好きだから言わない」と選択する。守るための沈黙が、かえって二人の距離を広げていく。

春陽の後悔と、兄への想い
 雨が祖母・雪乃(余貴美子)を気遣う中、案内人・日下(斎藤工)は、将来介護が必要になったときのことを考えるよう忠告する。その夜、雨のもとを訪れた春陽は、高校卒業後に雨を突き放した自分の言葉を悔いていると打ち明ける。太陽と雨がすれ違った原因は自分にあると感じていた春陽は、もう一度兄のことを考えてほしいと懇願する。帰宅後、春陽は太陽にペアチケットを渡し、兄の背中をそっと押した。

○嫌われるための、残酷な優しさ
 嗅覚を失う期限の日、雨は司を誘い、太陽に自分が司を好きだと伝える。実は雨は、太陽に嫌われるために司に協力を頼んでいたのだった。司とクルーズ船に乗り、恋人のふりをする雨。しかし司は、代わりに太陽と観覧車に乗るべきだと告げ、身を引く。夜、太陽の上着を借りた雨は、花火の匂いに包まれながら、最後の時間を噛みしめる。太陽を幸せにするための選択は、雨自身を深く傷つけていた。

○失われた香りと、迫りくる別れ
 太陽はマーガレットの花束を持って戻り、観覧車に誘う。花びら占いの奇跡に導かれ、二人はついに観覧車へ乗り込む。雨は目を閉じる太陽に嘘の告白を語り、「何度生まれ変わっても出逢いたい」と本心を告げる。別れ際、雨は赤い傘を返し、これが最後だと告げた。駅で第2ボタンを手に入れた雨は満足そうに微笑むが、9時を過ぎた瞬間、マーガレットの香りは完全に消える。そして帰宅した雨の前に、倒れている雪乃の姿があった。

見どころ

○嗅覚喪失がもたらす、最も残酷な別れ
 第4話は、嗅覚を失う瞬間を「恋の終わり」と重ねる構成が際立つ。思い出の香りとして選ばれたマーガレットが、最後には何の匂いもしなくなる演出は、感覚の喪失が感情の断絶を意味することを鮮烈に示す。時間が来れば、どれほど大切なものでも失われる。その無慈悲さが、雨の選択と覚悟をより切実なものとして浮かび上がらせている。

○嫌われたいという、究極の自己犠牲
 雨が太陽に嫌われる道を選んだ理由は、愛しているからこそ人生の邪魔をしたくないという思いだった。嘘を重ね、司を利用し、自分だけが傷つく道を選ぶ姿は、視聴者に強い痛みを残す。相手の幸せを最優先にすることが、本当に正しい愛なのか。その問いが、この回を通して静かに突きつけられている。

○第2ボタンに託された、静かな救い
 駅で手に入れた太陽の第2ボタンは、雨が「一番欲しかったもの」を象徴する存在だ。恋人にも、未来にもなれなかったとしても、確かに心は通じ合っていた。その証を手にした雨の笑顔は、あまりにも切なく、同時に救いでもある。しかしその直後に描かれる雪乃の異変は、物語がさらに過酷な局面へ進むことを予感させ、強烈な引きとなっている。

感想

 今回も前回同様に嗅覚消失へまでのカウントダウン。2週に渡ってといったところか。1クールで5感を失っていくのだから単純に数えて2話ずつなので残り3つもそんな感じなんだろう。

 第4話は一言でいうと「エグい」なと感じた。雨、太陽、司とそれぞれが皆がそれぞれ傷ついている状態。

 雨はこれから五感が失われていくだけに、太陽と色々な場面で共感できないことに加え、負担をかけてしまうこともあり、大好きな太陽にあえて嫌われようと嫌な態度をとってしまう。

 そんな雨の心など知らない太陽は、雨の言葉や態度に心をえぐられているなあと見ていて気の毒な程だった。自分だったら、もういいやと帰ってしまっていたに違いない。

 そして司といえば、想いを寄せている雨から、どれだけ太陽をことを好きかという想いを聞かされる。その上で、太陽に嫌われるために恋人役を演じてほしいと頼まれる。それはそれできついなあと思った。だけど司って良い奴だよね。雨と太陽を観覧車に乗せるために口実を作って先に帰った。ズルい奴ならば、恋人役を演じるのを口実に雨に付け入るかもしれない。

 それにしても高校時代、どっかでくっつくタイミングはなかったのかなと思っていたら、雨が卒業の時にあったようだ。太陽の妹・春陽の兄を思う?余計な一言で告白の手紙を渡すのを止めてしまったけれど、それがなかったら物語は変わっていそう。春陽はそれをずっーと後悔していたとはいえ、一回振った相手にすぐにもう一回チャンスをくれっていっても普通は気が変わることないよ。今さらって感じだし、雨うんぬんより太陽のことだけし考えていないブラコンなのかと感じた。

 雨の祖母・雪乃も残された時間が少ないようだし、絶望の未来しか待っていないのか?