君が心をくれたから⑩

REVIEW

第10話 人生いちばんの笑顔で

キャスト

逢原 雨 … 永野芽郁  朝野太陽 … 山田裕貴  望田 司 … 白洲 迅
朝野春陽 … 出口夏希  柳田達夫 … 螢雪次朗  花村竜一 … 佐藤貴史
菊野 純 … 谷 恭輔  飛岡雄星 … 萩原 護  日下   … 斎藤 工
千秋   … 松本若菜  逢原霞美 … 真飛 聖  朝野陽平 … 遠藤憲一
逢原雪乃 … 余貴美子

 このドラマ最大の見せ場とも言えるのが太陽の花火を雨が見る場面なんだろうと思っていた。

 視覚を失う前に母の笑顔を見て、そして花火会場へ。途中の渋滞や太陽のアクシデント、悪天候で中止の可能性もなんてのは最後の見せ場を盛り上げるためには必要だ。

 でもそれは間に合ってこそ、数々の困難が生きてくるのだが、それでないならガッカリだ。頑張ったから必ず報われるとは限らないんですなんてことはわかっているし、そんなものをドラマで見たいわけではない。

 テントを固定しようとして太陽。強風で崩れてきた筒の下敷きになり、病院へ搬送。雨は渋滞に巻き込まれ、車を降りて走って会場へ向かう。天候は悪くなる一方で花火大会の中止も検討される始末。

 どうなるのやらと思っていると千秋が天との約束を破って雨を止ませる手段を選ぶ。太陽と千秋、母と子の本当の意味での再会は前回以上に泣けた。母を名乗った瞬間に消えてなくなってしまうのかなと思ったけれど、お互いの思いを伝える時間はけっこうあって良かった。意外と時間あるなと思ってみていたけれど、天もその辺は大目に見てくれたのだろう。

 おそらく、数秒の差で見ること雨は太陽の花火を見ることはできなかったけれど、また聴覚はあるから音などや最後に光などは視界に入って感じることはできたと思う。太陽は赤が見えないから、もし雨が間に合って見ることができても2人とも同じには見えてないはず。だから、雨が見ることができなかったおかげで、同じものを2人は頭の中では見て感じていたとせめて思いたい。

 しかし、太陽は悔しいだろうな。10年か願い続けてかなえた夢を雨に見せれなかったのだから。

 最終回はここからどうやってこの物語を締めるのか。