アンチヒーロー①

REVIEW

Episode 1 −接点−

キャスト

明墨正樹 … 長谷川博己  赤峰柊斗 … 北村匠海  紫ノ宮飛鳥 … 堀田真由
白木 凛 … 大島優子  緑川歩佳 … 木村佳乃  伊達原泰輔 … 野村萬斎

 「殺人犯へ、あなたを無罪にして差し上げます。」

 犯罪者とされた者にとって魅力的な言葉だ。

 最初は冤罪の話なのかと思っていたが見ていて、途中からもしかして違うのかもしれない。確実に犯罪を犯している人間を本当に無罪にしようとしている弁護士のようだ。犯罪者である証拠が100%揃っていたら有罪が前提で弁護士は戦うのではないか。検察側が要求している求刑より少しでも減刑できればよしと考えそうだ。

 このドラマの主人公・明墨(長谷川博己)があえて無罪を狙う何故なのだろうか?明らかな殺人犯を弁護して無罪を勝ち取るような話だと、多額の弁護費用を要求だったり、弁護士としての名声を得るため等があると思う。でも、どちらでもなく、過去に何かあってこういう弁護士になってしまったのではないかと思った。刑務所に収監されている緒方直人演じる受刑者だったり、紗椰だったりが意味深でカギを握っていそうだ。

 第1話は町工場の社長殺害事件。被告人とされるのは同じ工場で働く従業員・緋山(岩田剛典)。まさかの犯人役。

 犯罪の証拠の数が多ければ多いほどいい。それぞれの証拠が弱いからというのは納得。防犯カメラ、指紋、DNA、同僚の証言の4つがその証拠。指紋は子供の証言、ど同僚の証言は彼が持つ病気(聴覚情報処理障害)を明らかにして打ち消す。

 指紋に関しては子供の証言で弱いと思っていた。後に本当のところはよくわからないが、家の中に入ってボールを取った時に指紋が着いたとされる話は緋山でない可能性がある描写もされていた。

 しかし同僚の証言に関しては病気を隠して証言をさせていたことで、裁判員たちは検察に対して不信感が芽生え証言の信用性が揺らぎ、1ラウンドは明墨側の勝利といったところだろうか。

 さて次はと思っていたら、殺害に使用とされた凶器が提出される。緋山の物で彼の指紋もついているのだろう。今度は事件前に盗まれたことにするのか。

 緋山は殺人を犯してそうな匂いがプンプンするもの、あえてミスリードさせて、最後は罪を犯していなかったというような結末もする。その前におそらく木村佳乃演じる検察官・緑川が立ちはだかるではと予測する。