第9話 恋の三角関係ついに終焉!?患者家族からのカスハラで訴訟の危機に!?
キャスト
ヨウコ・ニシ・フリーマン … 小池栄子
高峰享 … 仲野太賀
南舞 … 橋本愛
高峰はずき … 平岩紙
横山勝幸 … 岡部たかし
田島琢己 … 馬場徹
堀井しのぶ … 塚地武雅
若井あかね … 中井千聖
村木千佳 … 石川萌香
吉野勇介 … 萩原護
岡本勇太 … 濱田岳
リツコ・ニシ・フリーマン … 余貴美子
白木愛 … 高畑淳子
高峰啓三 … 生瀬勝久
高峰啓介 … 柄本明
あらすじ
○泥酔の朝と恋の終わりの宣告
岡本勇太(濱田岳)はラブホテルで目を覚ますが、泥酔していたため状況が掴めない。部屋には南舞(橋本愛)の仕事着があり、動揺した岡本は彼女が働くNPO法人「Not Alone」へ向かう。そこには米国メディアが取材に来ていた。その後、南と食事をした岡本は、ホテルでの出来事を尋ねるが、南は高峰享(仲野太賀)を振ったこと、そして岡本とも付き合う気がないことを告げて去る。一方、聖まごころ病院では高峰啓介(柄本明)が、高峰啓三(生瀬勝久)の知人である不動産王・刈谷(パパイヤ鈴木)を診察する。同時に高峰はずき(平岩紙)が結婚と移住の計画を明かし、ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)が啓介の世話を焼く宣言をする。
○「逆撫で顔」の医師とカスハラ母親の真相
米国テレビ局の取材が入る中、緊急患者が来ないため啓介は症例検討会(カンファレンス)を提案する。内科医の横山勝幸(岡部たかし)は、以前搬送された男児の母親・星崎菜々(佐津川愛美)から受けたカスタマーハラスメントと虐待疑惑を報告する。啓介とヨウコは、横山が患者を怒らせるのは「相手を逆撫でする顔」が原因だと冗談めかして指摘し、横山も自らの過去を省みる。その後、星崎が病院に乗り込み、別の病院で盲腸と診断されたことを盾に医療ミスだと訴訟をチラつかせる。しかしヨウコは、星崎の医師不信が早期発見を遅らせたと指摘。星崎がかつて看護師として冤罪を着せられ、病院を追われた過去が明らかになる。
○心身の不一致とセラピストの悲劇
続いて外科医の田島琢己(馬場徹)が、自ら陰茎を切断した女性用風俗のセラピスト・OSAMU(浜中文一)の症例を報告する。OSAMUは恋人を満足させられない負い目からその職業に就いたが、仕事として割り切れない自身の身体に絶望していた。ヨウコの執刀により接合は成功したが、堀井しのぶ(塚地武雅)は「心と身体が一致しているのは奇跡」と優しく諭し、彼を励ます。その後、病院の面々は18時を過ぎたことで酒宴を始めてしまう。取材班が驚く中、白木愛(高畑淳子)らも加わり、歌舞伎町らしい混沌とした飲み会が繰り広げられる。そこでは、性やアイデンティティに悩む人々のリアルな痛みが共有されていく。
○失恋の絶叫と「人の痛みがわかる医者」
日曜当直の報告では、享が自殺未遂を図った少女・片山涼香(駒井蓮)の件を語る。その際、享は自身の南への失恋を爆発させ、「お洒落クソポリス岡本」と絶叫しながら、彼女が使った充電コードを自分の首に巻き付けるという暴挙に出る。はずきやマユ(伊東蒼)が止める中、そのあまりに情けなくも剥き出しの感情を見た涼香は、逆に「人の痛みがわかるお医者さんに診てもらいたい」と勇気づけられ、生きる意欲を取り戻す。チャラい美容皮膚科医だった享が、失恋という個人的な苦痛を経て、患者と同じ目線で苦しみを分かち合える医師へと一回り成長した姿が、この騒動を通じて皮肉にも感動的に描き出された。
○2025年、未知のウイルスと新たな戦場へ
物語は一気に2025年へと飛ぶ。世界では新型コロナとは異なる未知の新種ウイルスが蔓延し、日本でも初の感染者が確認される。この数年の間に、はずきは三重県でパートナーと幸せに暮らし、マユは高校を卒業して看護学生としての第一歩を踏み出していた。南に見守られながら、マユは母・カヨ(臼田あさ美)との関係を少しずつ修復し始める。そしてヨウコは、猛勉強の末に日本の医師国家試験に合格。4月から勝どき医療センターの研修医として働くことが決まる。しかし、平穏も束の間、未知のウイルスという巨大な脅威が聖まごころ病院、そして歌舞伎町の街全体を飲み込もうとしていた。て幕を開けるのであった。
見どころ
○笑いとペーソスが同居する「逆撫で顔」カンファレンス
第9話の白眉は、横山勝幸の「顔」を巡るやり取りである。真面目に医療ミスや虐待疑惑を議論しているはずが、結論が「顔が悪い」という理不尽な着地を見せる宮藤官九郎脚本の妙。しかし、それは単なる悪口ではなく、コミュニケーションにおいて損をしてしまう人間の悲哀を描いている。さらに、モンスター患者と思われた星崎の背景にある看護師時代のトラウマを提示することで、医療界の闇や組織の論理に踏み込んでいる。笑いの中に鋭い社会風刺を込める本作の特徴が、このエピソードに凝縮されている。
○仲野太賀の怪演が光る「失恋と成長」のシンクロ
高峰享が失恋のショックで暴走し、患者の前で号泣・絶叫するシーンは、仲野太賀の圧倒的な演技力が炸裂している。本来なら医師として失格の行動だが、その「ダサさ」が絶望の淵にいた少女を救うという逆転の発想が素晴らしい。「お洒落クソポリス」というパワーワードの連発は爆笑を誘うが、同時に、エリート医師ではない「一人の傷ついた人間」として患者と向き合うことの尊さを伝えている。恋に破れ、人としての厚みを増した享の姿は、視聴者に強い印象を残すだろう。
○現実と交差する「未知のウイルス」への転換
エピソードの終盤で描かれる2025年へのタイムスリップと、新種ウイルスの出現は、物語のトーンを劇的に変化させる。これまでの歌舞伎町内の個人的な人間ドラマから、社会全体を揺るがす公衆衛生の戦いへとスケールが拡大する。ヨウコが国家試験に合格し、ようやく「正規の医師」としてスタートを切るタイミングでパンデミックが起きるという構成は、彼女の軍医としての本領発揮を予感させる。現実のコロナ禍を経験した視聴者にとって、この不穏な幕切れは次回の最終局面への緊張感を最大限に高めている。
感想
ラブホテルで悲鳴とともに目を覚ました岡本。テーブルにはお酒のビンや缶が散乱し、イスには「Not Alone」の赤いベストが…。恐らく舞のものだと思われるが本人はいない。
一緒にホテルにチェックインして部屋で飲んで…という状況なのだろうけれど、何があった?岡本もよく状況が飲み込めていないと思うが見ている方も同じだ。
しかもこういう時って決まって下半身確認するけれど、お約束なのか。それからラブホテルって相手の確認なしに一人だけでチェックアウトってできるんだっけ?さらに何で岡本は上は着ているものの下は下着だけでなの?冒頭から色々と気になってしまった。
「Not Alone」ではアメリカのケーブルテレビが取材にきていた。そして聖まごころ病院へもやってくる。しかし、そういう時に限って何も起こらない。
通常だったらとんでもない患者が現れる様子を描くのだろうが、平穏で何もない日をカンファレンスを行うことで普段の慌ただしい様子を見せるのがなかなか面白い。
そして冒頭の悲鳴の謎もここで明かされる。セラピストが自分の思惑に反して反応した体に嫌気が差して、自らからナイフで陰部を切断した時の声だった。ヨウコの応急処置のおかげで最悪は免れる。
堀井の「心と身体が一致しているなんてミラクル、奇跡なのよ!」っていう、この事件の着地点は良かった。
さらに自殺未遂を図った女性・涼香と亨のくだり。舞の誕生日当日に別れを告げられ泣いて感情を爆発させる亨に「私は患者なら人の痛みを理解してくれるお医者さんに診てもらいたい」と締めくくる。
最後は横山が診察した男児の母親のカスハラ事件。この母親、実は元看護師。実は働いていた病院での医療ミスの責任を押し付けられた過去があった。
ヨウコの医師は目で見た情報と患者の状態から最悪のケースを想定すると伝え、診断内容にもミスにはないし始めから横山を疑っていたのが原因だと諭す。
それを受けて「こんな病院なら辞めずに済んだのかな…」と彼女は去っていく。
陰茎切断、自殺未遂、カスハラと盛りだくさん。それぞれ1話ずつやってもいいんじゃないかと思う内容。特にカスハラは独立させて1回の放送で描いても良かったかと思う。
亨、舞、岡本の三角関係、堀井・母のヘルパー、はずきの結婚話など詰め込み過ぎな感が否めない。せわしなくて落ち着きないと感じた。
