第5話 ヨウコが見た命の不平等!ホームレスと政治家が緊急搬送
キャスト
ヨウコ・ニシ・フリーマン … 小池栄子
高峰享 … 仲野太賀
南舞 … 橋本愛
高峰はずき … 平岩紙
横山勝幸 … 岡部たかし
田島琢己 … 馬場徹
堀井しのぶ … 塚地武雅
若井あかね … 中井千聖
村木千佳 … 石川萌香
吉野勇介 … 萩原護
岡本勇太 … 濱田岳
リツコ・ニシ・フリーマン … 余貴美子
白木愛 … 高畑淳子
高峰啓三 … 生瀬勝久
高峰啓介 … 柄本明
あらすじ
○血縁の衝撃と暴力の代償
ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)が院長・高峰啓介(柄本明)とリツコ・ニシ・フリーマン(余貴美子)の間に生まれた娘であると知り、高峰はずき(平岩紙)は激しい怒りと動揺を隠せない。そんな中、マユ(伊東蒼)を追って暴力的な男・シンゴ(趙珉和)が聖まごころ病院へ乱入する。岡本勇太(濱田岳)の制止を無視するシンゴだったが、ヨウコは彼の足の異常を見抜き「壊死性筋膜炎」であると即座に診断。以前マユに刺された傷の放置が原因であった。処置によりシンゴの命は助かるが、後にマユによって刑事告訴され、接近禁止命令が下されることとなった。
○後継者争いと揺れる恋心
啓介はヨウコに病院を継がせたいと考えるが、長年病院を支えてきたはずきは猛反対し、孤独感から病院を飛び出してしまう。一方、南舞(橋本愛)はマユと母・カヨ(臼田あさ美)の話し合いの席を用意する。はずきの代わりに参加した高峰享(仲野太賀)に対し、マユは母への不信感を爆発させる。帰り道、南は享に何かを伝えようとするが、享はリツコとの一件を誤解されていると思い込み必死に否定。南はその様子に呆れつつも享の手を握り、複雑な表情で食事に誘う。しかし享はすでに南への熱が冷める「蛙化現象」に陥り、今はヨウコに惹かれていると公言していた。
○ヨウコの猛勉強と「笑い」の哲学
ヨウコは日本の医師免許取得に向けて猛勉強を開始し、啓介に日本の医療制度について鋭い質問を投じる。彼女の真摯な姿勢に触れた啓介は、医師としての初心を思い出し、自らの現状に落胆してリツコに慰められる。夜、ヨウコは享に手術の予習を教える中で、自身の生死観を語る。戦地では死にゆく患者に慰めの言葉をかけるのではなく、脳を錯覚させて生きる力を引き出すために、あえて笑わせるようにしてきたという。そんなヨウコは、夏になると涼みに来るホームレスのシゲさん(新井康弘)を風呂に入れ、自分のベッドで寝かせてあげるなど慈愛に満ちた一面を見せる。
○選別される命と無情な優先順位
猛暑の中、シゲさんが肺炎で緊急搬送される。人工心肺装置(ECMO)が必要となり、受け入れ先の病院を見つけるが、到着直前に国会議員の川島一也(羽場裕一)というVIP患者が優先され、装置の使用を拒否される。勝どき医療センターの女医・荒井時江(ともさかりえ)は「命に優先順位があるのは当然」と言い放つが、ヨウコは激しく反論。シゲさんの心停止に際し、ヨウコと享は彼を笑わせながら懸命に心臓マッサージを続けるが、祈りは届かず死亡が確認された。数年ぶりに再会したシゲさんの息子や南、岡本が見守る中、無情にも死の宣告が下される。
○ベンチの花と平等への訴え
シゲさんの死後、彼が居場所としていた公園のベンチには花が供えられ、享、南、岡本は静かに手を合わせた。一方、納得のいかないヨウコは、シゲさんが使うはずだった装置で一命を取り留めた川島のもとを荒井と共に訪れる。ヨウコは、特権階級の命が優先された現実を目の当たりにしながら、彼女なりの信念で「命の平等」について静かに、しかし力強く訴えかける。病院内の血縁問題、南の秘密を巡る恋の行方、そして社会の歪みが浮き彫りになった第5話は、救いきれない現実の中にある医師たちの葛藤を色濃く描き出し、次なる展開へと繋がっていく。
見どころ
○「命の価値」を巡る残酷な格差社会の描写
最大のハイライトは、ホームレスのシゲさんと国会議員の川島という、社会的立場の異なる二人の命を巡る対立構造である。限られた医療リソースであるECMOを奪い合う形となった際、「VIPを優先すべき」と冷徹に割り切る荒井の姿は、現代社会の冷酷な本音を象徴している。救急車が目の前で横入りされるという衝撃的なシーンを通じて、医療現場に歴然と存在する「命の不平等」を容赦なく描き出している。綺麗事だけでは済まない現実に対し、ヨウコがどのような怒りをぶつけ、どう向き合うのかが非常に重厚なテーマとして描かれている。
○ヨウコと享が体現する「魂の救命措置」
戦地での経験から生まれた「患者を笑わせて脳を錯覚させる」というヨウコの独自の治療哲学が、実際の救急現場で実践されるシーンは圧巻である。一見すると不謹慎にも思える「笑いながらの心臓マッサージ」には、最後まで患者の生命力を信じ抜こうとするヨウコの崇高な意志が宿っている。この型破りな手法に、チャラい美容外科医だった享が同調し、必死になって共に声を上げる姿は、彼の医師としての著しい成長を感じさせる。結果として命は救えなかったものの、そのプロセスに宿った熱量は視聴者の胸を熱くさせる。
○複雑に絡み合う人間模様と恋の不協和音
ヨウコが啓介の娘であるという衝撃の事実がもたらす波紋も見逃せない。実の娘として病院を支えてきたはずきの嫉妬と疎外感は、物語にドロドロとした緊張感を与えている。また、享と南、岡本の三角関係にも変化が生じる。南が享の手を握り接近しようとする一方で、享が「蛙化現象」でヨウコに心変わりするという皮肉な展開は、宮藤官九郎らしい予測不能な面白さがある。南の「裏の顔」を巡る秘密がいまだ享に伏せられている点を含め、恋愛、家族、社会問題が絶妙なバランスで交錯し、物語の深みを増している。いる。
感想
ヨウコが異母姉妹と知り動揺を隠しきれないはずき。はずきがヨウコに辛く当たるには嫉妬心からなのだろうと思っていたがそれだけではないようだ。
院長・啓介はヨウコに病院を継いでもらいたいと話すがはずきは大反対。恐らく啓介考えはわかっていてヨウコに病院を盗られてしまうと思っているのだろう。
リツコが言うようにエリートで大病院からのハンティングもあるというのを抜きにしても、ヨウコを見ていると病院を継ぐようには思えない。院長ってことは病院経営にも携わると思うが、そんなものには興味はなさそうが気がしてならない。そんなことに時間を割くくらいならば一人でも多くの病人を助けたいと言いそうだ。
時を同じくしてマユは母親のカヨと今後について話し合っていた。やり直したいというカヨだが、転居はしない、携帯番号も変更しない。接近禁止命令が出されたシンゴとの完全に断ち切るための行動を起こさない。
母親の煮えきらない態度に今までの思いを吐露し怒りをぶつけてしまうマユ。今までは我慢や逃げることしかできず、変わらなかった日常がヨウコと出会うことで、母親・カヨと決別することでさらなる前進が垣間見えた瞬間だった。マユとともにカヨも変わることは出来るのだろうか?
マユとともに変化していきているは享。心のベストテン第1位が舞からヨウコ変わってしまったのが大きとは思うが、ヨウコから教わりながら色々なオペの練習をしたりして医師としての成長も見られる。
ヨウコの死にかけている患者への対応。瀕死の状態から脳の錯覚で気持ちを持ち直すために、とにかく笑わせるというのもシゲさんの命を助けようと心臓マッサージするシーンへの前ふりだった。
笑うことで免疫力向上というのは聞いたことがあるけれど、生きるか死ぬかのシーンで大真面目にやっているシーンは面白くもこっけいでもあるのだが、虚しさとか切なさも感じた。
「命は平等」といいながらも、どうしてもホームレス患者よりもVIP患者の命を優先してしまうところになんとも言えない気持ちになった。
綺麗事だけでは成り立たないことも、おそらくヨウコもわかっていて、シゲさんの使うはずだったECMOを使用して命が助かった国会議員への訴えはせめてもの抵抗なのかなと思った。
そして、ヨウコが日本の医師免許を持っていないことが啓三にバレてしまい、次回への橋渡しして終わる。そういえば啓三は知らなかったのか。そうは言っても周りはみんな知っていたし、いずれバレて大事にはなりそうだと思っていたが、その事実を知った啓三はどう動くのだろうか?
