新宿野戦病院⑩

REVIEW

第10話 未知のウイルスの脅威!タイムリミットは発熱後の5日間!

キャスト

ヨウコ・ニシ・フリーマン … 小池栄子
高峰享 … 仲野太賀
南舞 … 橋本愛
高峰はずき … 平岩紙
横山勝幸 … 岡部たかし
田島琢己 … 馬場徹
堀井しのぶ … 塚地武雅
若井あかね … 中井千聖
村木千佳 … 石川萌香
吉野勇介 … 萩原護
岡本勇太 … 濱田岳
リツコ・ニシ・フリーマン … 余貴美子
白木愛 … 高畑淳子
高峰啓三 … 生瀬勝久
高峰啓介 … 柄本明

あらすじ

○新種ウイルス「ルミナ」の襲来と歌舞伎町の危機
 2025年春、未知の新種ウイルスが日本を襲う。アメリカから帰国したホストの板垣凌介(戸塚純貴)が日本人初の感染者となり、そのウイルスはラテン語で「光」を意味する「ルミナ(Lumina-vid25)」と名付けられた。しかし、感染第一号がホストだったことから、SNSでは「歌舞伎町ウイルス」という蔑称が拡散される。聖まごころ病院では、ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)が荒井時江(ともさかりえ)の勝どき医療センターで研修を開始。一方、高峰享(仲野太賀)や田島琢己(馬場徹)、堀井しのぶ(塚地武雅)らは、コロナ禍の再来を予感し、有効なワクチンも治療薬もない未知の脅威に怯えながらも、マスクを着用し対策に乗り出す。

○差別と偏見の中での密かな親子再会
 ルミナの感染拡大に伴い、歌舞伎町では外国人排斥を唱えるデモが発生。南舞(橋本愛)や若井あかね(中井千聖)が運営するNPO法人「Not Alone」も標的となり、支援活動は制限される。そんな中、隔離療養中の凌介の母が岡山から駆けつけるが、厚労省の指示で面会は叶わない。夜勤中のヨウコは、絶望する母親の姿を見かねて独断で行動する。防護服に身を包んだヨウコは、凌介の病室から内緒でビデオ通話をつなぎ、親子を画面越しに再会させた。母は息子の元気な姿に安堵するが、非情にも凌介は発熱から5日後に帰らぬ人となる。この悲劇を受け、政府はついに緊急事態宣言を発令する。

○「まごころ」のルミナ専用病床と団結する医師たち
 感染者数が急増する中、聖まごころ病院でも対策会議が開かれる。高峰啓三(生瀬勝久)は補助金目当てで専用病床の設置を提案するが、高峰啓介(柄本明)や白木愛(高畑淳子)は小規模病院には無理だと難色を示す。そこへ、高峰はずき(平岩紙)が婚約者の会社から確保した大量のマスクと共に現れ、申請済みであることを報告。休暇を取って戻ったヨウコと荒井の協力もあり、ゴミ袋を代用した防護服など、限られた物資でルミナ専用病床が急造される。ヨウコの指揮下、横山勝幸(岡部たかし)らが一般外来を、享と田島がルミナ患者を担当する体制が整い、病院は戦場と化していく。

○父・啓三の発症と享の無敵の決意
 多忙を極める病院に、ヨウコの母リツコ・ニシ・フリーマン(余貴美子)が陣中見舞いに訪れる。そんな中、啓三がルミナ特有の症状である関節痛や味覚障害を訴え、検査の結果陽性と判定される。ECMO(体外式膜型人工肺)が不足する絶望的な状況下で啓三は入院。一方、享は検査の結果、既に抗体を持つ無症状感染者だったことが判明する。自分が父にうつしたのではないかと責任を感じ、激しく動揺する享。そんな彼をヨウコは屋上に連れ出し、渾身のビンタを見舞う。「感染したくらいで謝る奴は医者になるな」と一喝し、「You are invincible!(お前は無敵だ)」と鼓舞。享は覚悟を決め、ルミナ病棟の主治医として立ち上がる。

○5日目の関門と奇跡のECMO確保
 啓三の発熱から5日目、容体は悪化し、血管が浮き出る重症化の兆候が現れる。13連勤で心身ともに限界の享は、ヨウコから頭を冷やすよう命じられる。病院の外で再会した南もまた、自粛警察の暴力に晒され、平和を失った現状を嘆いていた。病院では、ヨウコの提案で啓三の免疫力を上げるため、スタッフ総出で悪口を浴びせて怒らせ、最後には笑わせるという型破りな「治療」が試みられる。その直後、北新宿救命救急センターで奇跡的にECMOが確保されたとの報が入る。享は涙を流しながら、父を救うためにタクシーで救急センターへと急行する。その背後で、南は複雑な表情を浮かべ、夜の街へと消えていった。

見どころ

○パンデミックのリアルと差別への警鐘
 第10話は、現実のコロナ禍を彷彿とさせる緊張感に満ちている。新種ウイルス「ルミナ」の発生源として歌舞伎町がスケープゴートにされ、偏見や差別が加速する描写は非常に重い。ネット上の誹謗中傷や「自粛警察」の横行、NPOへの石投げなど、極限状態における人間の醜さと脆さが浮き彫りになる。しかし、その暗闇の中で、ゴミ袋を加工して防護服を作る「まごころ」の面々の泥臭い奮闘が、医療の本質的な尊さを際立たせている。

○ヨウコの軍医魂と享への「魂のビンタ」
 ヨウコが日本の型苦しいルールを無視して、死の間際の息子と母親をビデオ通話で繋ぐシーンは、彼女の人間味溢れる医療倫理が光る。また、罪悪感に押しつぶされそうな享を「無敵」と定義し、ビンタで目を覚まさせる場面は屈指の名シーンだ。軍医として数多くの死線を超えてきた彼女だからこそ言える「謝る暇があるなら救え」というメッセージは、若き医師・享にとって最大の救いとなり、彼を真の「戦士」へと脱皮させる。

○「まごころ」流、怒りと笑いの免疫療法
 重症化した啓三に対し、ヨウコが指示した治療法は「怒らせて笑わせる」というもの。啓介らがここぞとばかりに啓三に悪口を浴びせ、最後には全員で大笑いする光景は、一見不謹慎だが、そこには家族や仲間にしかできない深い愛情が込められている。シリアスなパンデミック描写の中に、こうしたクドカン流のユーモアと情愛を織り交ぜることで、視聴者は絶望の中でも人間的な温もりを感じることができる。

感想

 新種の「ルミナウイルス」の影響で入国にあたり空港は大混雑。そしてアメリカから帰国した男性・板垣が日本人感染者一号に。

 その患者が歌舞伎町のホストだったことから歌舞伎町ウイルスという名前で一気に日本中に広まることに。感染してから歌舞伎町を訪れたこともなければ、もちろん感染場所も歌舞伎町どころか日本ではない。ヨウコも憤慨していたけれど、こういった感じで誤った情報で悪いイメージが作られていくんだと思うと怖いなあと感じる。

 そんなヨウコは勝どき医療センターの研修がスタート。感染防止もあって荒井からちゃんとマスクして言われるも「肌が弱いから痒くなってきらいなんだ」と言いつつ渋々マスクをするヨウコ。

 自分も肌は強い方ではないのでコロナウイルスの時は同じように思ったいた。肌の弱い人間の声を代弁してくれてありがとうって感じだった。

 そんな中、聖まごころ病院ではルミナウイルスにコロナワクチンは全く効果がないのからとマスクの着用を呼びかける堀井。数年前、コロナウイルス初期の頃を見ているよう。

 たらい回し、病院の補助金問題、感染防止のために親族が最後を看取ることもできずに火葬など、当時、皆がそれぞれ思うようなところがあった問題が色々と…。今だからこそ、遠くない未来にまた未知のウイルスが世界を襲った時を考えて過去を教訓に今度はどうするの?って問題提起されているように思えてならない。

 そしてついに聖まごころ病院の身内からも感染者が出てしまう。医院長の弟・啓三だ。同居している享は濃厚接触者扱いになるかと思われたが、既に免疫を獲得。無症状状態?

 どうやら患者と接するうちに亨は感染し、気づかないうちに啓三へ移してしまったようだ。責任を感じて皆に謝る亨だが、ヨウコは「感染したぐらいでイチイチ謝るような奴は最初から医者になんかなるな」と励ます。

 亨のことを思ってというのもあるのだろうが、アメリカと日本との違いもあるのかなと思った。すぐに謝ってしまうしまう日本人と簡単に謝らない外国人。国内だけだったら良いだろうが、諸外国と付き合うのであれば、簡単に謝ってしまうのはいけないんだろうな。とは言ってもそれが日本人のいいところだんだろうけれど。

 大久保公園のパパ活。いくら取り締まっても言うことを聞かなかったのにウイルスが流行ったら閑古鳥が鳴く状態に舞の「人間の言うことは聞かないのにウイルスの言うことは聞くのかよ」ってのはなかなか心に響くものがある。

 亨の元に電話が入る。ECMOが確保でき、啓三がICUへ搬送されることになった。慌ててタクシー乗り込み北新宿救命救急センターへ向かう亨。それを見送った舞は一言「だけどやっぱり好きじゃない」。

 そのまま夜の街に消えていくけれど何か意味深な言葉。色々な取り方があるけれど真相は最終回で明らかになるのか?