新宿野戦病院①

REVIEW

第1話 笑って泣ける医療エンターテインメント!

キャスト

ヨウコ・ニシ・フリーマン … 小池栄子
高峰享 … 仲野太賀
南舞 … 橋本愛
高峰はずき … 平岩紙
横山勝幸 … 岡部たかし
田島琢己 … 馬場徹
堀井しのぶ … 塚地武雅
若井あかね … 中井千聖
村木千佳 … 石川萌香
吉野勇介 … 萩原護
岡本勇太 … 濱田岳
リツコ・ニシ・フリーマン … 余貴美子
白木愛 … 高畑淳子
高峰啓三 … 生瀬勝久
高峰啓介 … 柄本明

あらすじ

○新宿・歌舞伎町の片隅に佇む「聖まごころ病院」
 新宿・歌舞伎町でNPO法人「Not Alone」のエリア代表を務める南舞(橋本愛)は、街の魅力を発信する動画撮影中に流血したホストと遭遇し、救急車を呼ぶ。その後、ゴミ箱に突っ込んで泥酔している女性も見つけ、再び救急車を要請した。一方、路地裏の「聖まごころ病院」では、美容皮膚科医の高峰享(仲野太賀)が、内科医の横山勝久(岡部たかし)や泌尿器科医の田島琢己(馬場徹)、地元の警官・岡本勇太(濱田岳)らと無駄話をしていた。そこへ経理の白木愛(高畑淳子)が救急の受け入れを許可し、看護師長の堀井しのぶ(塚地武雅)も準備を整える。外科医不在のまま、負傷したホストと謎の泥酔女が運び込まれる。

○謎の泥酔女・ヨウコの出現と病院の存続危機
 運び込まれた泥酔女は、ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)であった。院長の高峰啓介(柄本明)と、その娘でソーシャルワーカーの高峰はずき(平岩紙)が現れ、啓介がホストの処置を始める。翌朝、享の父で不動産コンサルタントの高峰啓三(生瀬勝久)が来院し、赤字続きの病院を売却するか、美容クリニックに改装するよう享を説得する。啓介は猛反対するが、今月中に外科医が見つからなければ存続は危ういという条件を突きつけられる。一方、目を覚ましたヨウコは、意識のない間に享に襲われたと騒ぎ立てるが、岡本が撮影していた昨夜の暴れる動画によって享の疑いは晴れ、彼女は未払いのまま立ち去った。

○享と南舞の邂逅、そして突きつけられた現実
 享は、以前見かけた南に興味を持ち、彼女の相談所を訪ねる。そこで南から「この社会は平等ではないから、困っている人に手を差し伸べる」という信念を聞かされ、社会を平等だと信じていた享は衝撃を受ける。病院に戻った享は他の医師たちにその話を共有するが、話はなぜか堀井が男性ではないかという疑惑に逸れてしまう。そんな中、駐輪場警備員の加地(橋本じゅん)は、精算機を壊す男たちに暴行を受け、それが原因で解雇を言い渡される。一方、再び病院を訪れたヨウコは、元アメリカ軍医としてのキャリアを明かすが、日本の医師免許を持っていないため、病院で働くことは叶わなかった。

○銃撃事件発生!ヨウコが振るう命のメス現実
 ある夜、南から享に、銃で撃たれたムハマドを助けてほしいと電話が入る。享は外科医不在を理由に拒否するが、難民申請中のムハマドは他の病院へ行けば強制送還されてしまうという。その場にいたヨウコは南と共にムハマドを連れて病院へ強行搬送される。動揺する医師たちをよそに、ヨウコは「時間がない」と独断でお腹の切開を開始。さらに、同時期に急性アルコール中毒で運ばれてきた加地に対しても、ヨウコは即座に急性硬膜下血腫であると見抜き、適切な処置を指示する。日本の法制度を無視してでも目の前の命を救おうとするヨウコの姿に、病院の面々は圧倒されることとなった。

○「私は医者だから」ヨウコが聖まごころ病院の救世主に
 ヨウコの手術によって、ムハマドと加地は一命を取り留める。しかし警察の調べにより、実は加地がムハマドを銃撃した犯人であることが判明する。意識を取り戻したムハマドは、金も保険も在留資格もない自分をなぜ救ったのかとヨウコに問う。彼女はただ一言「私が医者だからだ」と答えた。結局、ムハマドは国へ送り返されることになったが、この一件でヨウコの圧倒的な外科手術の腕前が証明される。外科医不在の危機に瀕していた聖まごころ病院は、ヨウコを住み込みで雇うことを決定。歌舞伎町の「野戦病院」としての新たな日々が、こうして幕を開けるのであった。

見どころ

○宮藤官九郎が描く、歌舞伎町のリアルとユーモア
 本作の最大の見どころは、脚本家・宮藤官九郎による独特のテンポ感と鋭い社会風刺である。舞台となる新宿・歌舞伎町の猥雑で混沌とした空気感を見事に再現しつつ、そこで交わされる会話劇には爆笑必至のユーモアが散りばめられている。特に、病院のスタッフルームでの「ギャラ飲みとパパ活の違い」や、看護師長の性別に関する議論など、物語の本筋とは一見無関係に見える無駄話が、キャラクターの人間味を際立たせている。シリアスな医療現場という舞台設定に、宮藤作品ならではの軽妙さが加わることで、唯一無二のエンターテインメント作品へと昇華されている。

○小池栄子が魅せる、圧倒的な存在感と独特な言語感覚
 ヒロイン・ヨウコを演じる小池栄子の演技は圧巻である。アメリカ軍医帰りという設定を、流暢な英語と力強い岡山弁をミックスさせた独特の喋り口調で表現しており、そのキャラクターの強烈さが視聴者に強いインパクトを与える。泥酔してゴミ箱に突っ込んでいる初登場シーンから、手術室で迷いなくメスを振るうプロフェッショナルな姿へのギャップも見事。日本の医師免許がないという法律の壁を、「目の前に死にそうな奴がおるんじゃ!」という情熱で突破していく姿は痛快で、彼女が歌舞伎町という街の救世主になっていく予感を強く抱かせてくれる。

○医療の「平等」と「不平等」を問う深いテーマ性
 単なるコメディにとどまらず、現代社会が抱える闇に深く切り込んでいる点も見逃せない。南舞が語る「社会は平等ではない」という言葉や、難民申請、在留資格、保険未加入といった問題で適切な医療を受けられない人々の現実は、非常に重いテーマである。第1話では、命を救われたムハマドが強制送還されるという、単純なハッピーエンドではない結末が描かれた。華やかな美容医療を志す享と、泥臭い救急医療を体現するヨウコ。この二人の対照的な視点を通して、医療の本質や「命の重さに違いはあるのか」という問いを視聴者に投げかけている。

感想

 歌舞伎町の路地に建つ「聖まごころ病院」。歌舞伎町といえば日本最大の歓楽街、眠らない街。

 そんな立地に建つ病院だから、患者として訪れる人間もヤクザ、ホスト、風俗嬢、酔っ払い、不法滞在の外国人など、ワケありな人間ばかり。

 そういう人間たちにも愛をもって、そして一流の技術で人を救いたいっていう医者の奮闘のドラマなのかと思ったら、やっぱり違った。だって脚本はクドカン(宮藤官九郎)だもの。そんな正統派なドラマなわけはない。

 このままでは赤字がかさむ一方の病院。院長・高峰啓介(柄本明)と不動産コンサルタント・高峰啓三(生瀬勝久)の兄弟間で病院の今後を巡って対立。土地の売却、または美容クリニックするかを啓三が諭すが啓介は反対。結局1カ月以内に外科医が見つかなければ競売にかけるか美容クリニックにするということで落ち着く。

 そこに運良く?登場したのがアメリカ国籍の元軍医ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)。「医龍」の朝田龍太郎や「TOKYO MER〜走る緊急救命室〜」の喜多見幸太みたいな感じなおかなとワクワクしてみたけれど違うようだ。腹を切って手術はしたものの縫合とかも雑だし、スーパードクターではないのかな。ただ、人間味はあって印象には残りそうだ。

 そのヨウコが歌舞伎町にいたのは理由があった。戦地で負傷したアラブ人・アリから頼まれて預かった缶の箱を歌舞伎町にいるムハマドの娘に渡すためだった。そして撃たれて自らの手で助けた患者ムハメドにそれを渡す。なんて感動的なシーンだと思うっていると実は別人だった。彼が言うにはアリやムハメドはアラブ人では多い名前だという。日本で言う田中や鈴木みたいなものか?一つ勉強になったけれどけっこう尺使ってこんな情報いらないよ(笑)

 さらにNPO法人「Not Alone」の南舞(橋本愛)も最後に見せた裏の顔?もあるみたいで謎の人物なのも興味深い。

 何よりもこのドラマ、クセが強すぎるキャラに扮するバイプレーヤーの面々の共演。これだけで見る価値はありそうだ。