君が心をくれたから⑦

REVIEW

第7話 明日を生きる理由

キャスト

逢原 雨 … 永野芽郁
朝野太陽 … 山田裕貴
望田 司 … 白洲 迅
朝野春陽 … 出口夏希
柳田達夫 … 螢雪次朗
花村竜一 … 佐藤貴史
菊野 純 … 谷 恭輔
飛岡雄星 … 萩原 護
日下   … 斎藤 工
千秋   … 松本若菜
逢原霞美 … 真飛 聖
朝野陽平 … 遠藤憲一
逢原雪乃 … 余貴美子

あらすじ

〇触覚が残す、最後の時間
 逢原雨(永野芽郁)は、触覚を失うまで残り1日半という現実と向き合っていた。祖母・雪乃(余貴美子)を亡くした悲しみも癒えぬ中、案内人・千秋(松本若菜)は雨を気遣い、日下(斎藤工)は「触覚が教えてくれることがある」と語る。触れることでしか確かめられない温もりや存在の重さ。その意味を理解する前に、時間は刻一刻と迫っていた。雨は恐怖を抱えながらも、残された感覚で何を受け取るべきかを模索し始める。

歓迎の裏で揺れる真実
 雨は太陽(山田裕貴)の家業である朝野煙火工業を訪れ、父・陽平(遠藤憲一)や職人たちから恋人として温かく迎えられる。その場には望田司(白洲迅)も同席していた。賑やかな空気の中、司は太陽の異変に気づく。二人きりになった太陽は、五感を失う病気が存在しないなら雨の症状は何なのかと問いかける。司は後遺症や思い込みの可能性を示唆し、太陽は一瞬の安堵を覚えるが、疑念は完全には消えなかった。

花火に託した未来への約束
 太陽は雨のために、桜まつりで自らの花火を上げたいと願っていたが、審査の壁に阻まれていた。雨は陽平に直談判し、太陽にチャンスを与えてほしいと頼む。一方、雨は春陽(出口夏希)とミサンガを作りながら、彼女自身の夢について語り合う。諦めていた過去に再挑戦することの大切さを伝える雨。だが太陽は、今は実力不足だとして審査を辞退し、次の春までに必ず合格すると誓う。その決断は誠実であるが、雨の胸には切なさが残った。

〇明かされた“奇跡”と絶望
 触覚を失った翌朝、雨は階段から転落し病院へ搬送される。命に別状はなかったが、原因不明の症状に医師は困惑する。太陽は真実を知りたいと懇願し、雨はついに“奇跡”の存在を告白する。日下と千秋の姿、事故の夜の映像を見せられた太陽は、自分が雨の夢を奪ってきたのではないかと激しく自責する。衝動的に屋上から飛び降りようとする太陽を、日下は冷静に制止する。

〇目に映るまでの、最後の願い
 雨は太陽を追って屋上へ向かい、後悔していないから泣かないでほしいと伝える。「太陽はこの世界に必要だ」と、かつて自分が救われた言葉を返す雨。自宅に戻った雨は、触覚は幸せを確かめるためにあったと悟り、次に感覚を失う瞬間は太陽と二人きりで迎えたいと願う。深夜0時、時計に現れたのは「目」のマーク。雨はミサンガを太陽に結び、「あなたの花火を私に見せて」と頼む。桜まつりの日へ、運命は動き出す。

見どころ

〇触覚が教える「生きている証」
 第7話は触覚という感覚の意味を真正面から描く回である。抱きしめること、支えること、確かめること。そのすべてが触覚によって成り立っている。失われて初めて分かる温もりの価値が、雨と太陽の抱擁を通して静かに伝わる。触覚は単なる感覚ではなく、幸せを実感するための最後の砦だったのだ。

〇太陽の崩壊と再生の兆し
 真実を知った太陽が自分を責め、命を絶とうとする場面は本作屈指の緊張感を持つ。だが雨は、彼を断罪するのではなく、存在そのものを肯定する言葉を返す。救われる側だった雨が、今度は太陽を救う立場に立つ構図が鮮明になり、二人の関係性が大きく反転する重要な転換点となっている。

〇桜まつりへ向かう運命のカウントダウン
 ラストで示された「目」のマークと、3月24日という具体的な日付は、物語を一気にクライマックスへと押し上げる。雨が最後に望んだのは奇跡ではなく、太陽の花火を見ることだった。その願いは、太陽自身が自分に勝つための試練でもある。花火と視覚、そして別れの予感が重なり、次回への期待と不安を強く残す締めくくりとなった。

感想

 ついに“奇跡の真相”を太陽が知り、そして3つ目の感覚である触覚を奪われる日が訪れた。前回、五感を失う病気はないというシーンで終わったので、いずれ何らかの形で真相を知る日は来るのだろうなあとは思っていた。4つ目を失って、五感全てを失う前辺りかと思っていた。だから考えていたよりも早かったなあと感じた。

 「桜まつり」の花火の話が出てきた時点で、おそらく太陽が自分の花火を打ち上げて、それを見届けて最後の視覚を失ってエンディングなのかなと思ったけれど、聴覚よりも先に視覚を失われるようだ。まあ、さすがにそれだとありきたりなので、視覚を失ってからがどう描かれるのかが非常に気になる。

 触覚を失うまでの最後の数時間、雨は太陽に朝までギュッと抱きしめていてほしいと頼む。健気だし、せつないし、雨にとって精一杯のお願いなのだろう。もっとわがまま言ってもいいんじゃないのかな。

 味覚や嗅覚あたりはまだしも、触覚を失ってから2人とも本当に五感を失うことを実感し始めたんだろう。これで何が何でも太陽は「桜まつり」で花火を打ち上げる覚悟ができて、もう男になるしかない。

 果たして、雨は太陽の打ち上げた花火を見られるのか?次週の終わりあたりか?もしくはその次あたりの回になるのだろうか?

 ところで、触覚以外の感覚はなんとなく想像がつく。目をつぶったり、耳を塞いだり、鼻をつまんだり…。味覚も風邪などで味がわからなくなることがある。ただ触覚をなくした場合の感覚が想像つかない。それも体の一部分だけではなく体全体で何も感じないって、どんな世界なんだろうか。