CALL−5 何度裏切られても、その声を信じる
キャスト
粕原雪 … 清野菜名
兼下睦夫 … 瀬戸康史
新島紗良 … 見上愛
与呉心之介 … 一ノ瀬颯
箕輪健介 … 前原滉
上杉昴 … 酒井大成
田中悠 … 三浦獠太
粕原小夏 … 蓮佛美沙子
粕原春香 … 堀内敬子
粕原銀 … 遠山俊也
高千穂一葉 … 中村ゆり
堂島信一 … 佐藤浩市
あらすじ
○司令センターに立ち込める「迷い」
横浜市消防局・通信指令センターには多くの通報が鳴り響いていた。軽症と思われる救急要請が相次ぎ、管制員たちは「本当に救急車を出すべきか」と判断に頭を悩ませている。箕輪健介(前原滉)は呆れ顔でため息をつき、新島紗良(見上愛)は救急隊員たちが徒労に終わるのを気遣う。SNS上でも「救急車を無駄に出すな」という批判が相次ぎ、与呉心之介(一ノ瀬颯)もそれを話題にする。そんな中、司令官・高千穂一葉(中村ゆり)は厳しくも温かい言葉で管制員たちに語りかける――「100回無駄でも101回目を出すしかない」という信念を示し、命を救うための行動の重さと意味を再確認させる。
○フルカワジュンコ通報の受信
その日のあるタイミングで、粕原雪(清野菜名)は公衆電話からの119番通報を受ける。男性は、「会う予定だった女性が倒れた」と話し、雪は住所と通報者が告げた女性の名前「フルカワジュンコ」を手がかりに救急車を出動させることを決める。雪の判断に基づき、高千穂の許可を得て救急車と合わせて消防車も出場させ、ドアが施錠されていた場合に備えた。隊長の飯田慎吾(谷恭輔)から「現場に到着した」との報告が入るが、指定された住所では要救助者が見当たらず、事態は予想外の展開に。そこから雪は通報者への再連絡を試み、紗良にはフルカワ本人への直接の電話を指示することになる。
○迷宮入りするフルカワ捜索
配備された救急隊・消防救助隊が現場に到着するも、そこには要救助者の姿がなく、指令室は混乱と焦りを抱える。雪たちは通報内容に誤りがあった可能性を探り始めるが、住所は間違っていないという前提で動いている。紗良はフルカワジュンコの連絡に奔走しながらも、事態は依然として手がかりに乏しい。司令官たちは手分けして情報の整理と新たな方向性を模索する。捜索はまるで迷路のように入り組んでいき、同時に他にも別の通報が舞い込み、箕輪が別の男性から「足が痛い」と救急車を要請される。ところがその通報は最初のフルカワと同じマンションからのものであり、状況はさらに複雑になる。雪やチームは一瞬も気を抜けない状態が続いていく。
○誤報の可能性を疑う
フルカワ捜索は、単純な住所ミスではない空気を帯びていく。要救助者がいない疑いが強まり、通報自体の信憑性にも関わる問題として扱われ始める。司令室で「電話の声は本当に正しいのか」という根本的な問いが内側で生まれ、管制員たちは自らの判断が他人の命を左右する重大さを痛感する。同時に救急車や消防車を出動させても結果が伴わないケースに対する批判やSNSの声が重くのしかかる。だが高千穂は、「助けを求める声そのものを信じることが最優先だ」と再び職員を鼓舞する。通報者との信頼関係と、裏切られた可能性の狭間で指令官たちは判断を迫られる。
○すれ違う救助と現実
フルカワの捜索が続く中、箕輪が受けた別件の通報「足が痛い」と救急車要請がある。通報者がいるマンションは、同じフルカワ捜索中のエリアと重なっていたため、隊員たちは現場で偶然遭遇する。小宮タヒオ(森岡龍)という男性は、自分を搬送するために来たと勘違いし救急隊に訴えかけるが、救急要請の優先順位や隊の指令によって対応が分かれる。上杉昴(酒井大成)ら救助隊員はフルカワ捜索に戻り、別の隊が小宮の対応に当たるという現場判断が下される。司令室では、救急対応の優先度や誤報の疑いを含めた複雑な決断が続き、何度裏切られても助けを求める声を信じ続けるという指令課の信条が改めて問われる。
見どころ
○信じることの重責と葛藤
最大の見どころは、「助けを求める声を信じること」の意味が徹底的に問われる点だ。電話の情報だけを頼りに救急車や消防車を出動させても、結果として要救助者が見当たらないケースが発生すると、管制員たちは自分たちの判断の正しさに疑問を抱き、一瞬で責任の重さを感じる。SNSなど外部の批判も重なり、指令室の心労は高まるが、司令官・高千穂の「何度無駄でも出すしかない」という言葉は命への責任と覚悟を示す深いメッセージとなる。視聴者は、救急対応の正確さだけでなく、信頼することの意味を深く考えさせられるだろう。
○救命現場のリアルな緊迫感
インフルエンザ流行による救急車の逼迫状況や通報者への指示など、司令官が電話越しだけで判断しなければならない現場のリアルな緊迫感が強調される。高齢夫の容態が急変する中、救急車到着までの時間と指示が命運を分ける可能性があり、視聴者は通報者と指令官のやり取りを通じて、現場をリアルに体感する。また、峰元による症状判断の助言や兼下による火災通報対応など、複数の緊急対応が同時進行する展開も緊張感を高める。まさに119番通報の最前線を覗くような臨場感が大きな魅力だ。
○電話1本から始まる救助ドラマ
まさにタイトルが示すように「何度裏切られても、その声を信じる」姿勢がテーマだ。公衆電話からの通報や名前だけを手がかりに進む捜索は、現実の119対応の難しさを視聴者に突きつける。電話という情報の限界の中で、名前・住所・状況をヒントにして救助へつなげようとする雪たちの粘り強い仕事ぶりは、本作のリアルで緊迫した描写の核心とも言える。声だけを頼りに進む救助のプロセスは、視聴者に迫力ある臨場感と深い共感を与える
感想
必要性のない救急への通報。虚偽通報をして嫌がらせをするストーカーと救急車要請を後回しにされたとSNSで騒ぎ立てるインフルエンサーの話。
まずストーカーだけでもされる側にとっては迷惑な話で、嫌がらせ?をするために虚偽の通報をされて巻き込まれてしまうのは堪ったものではない。もちろん通報される消防も。
しかも社会経験の乏しい若者ではなく70歳を超えた老人だから余計にひいてしまう。暴走老人といったところか。
実際にも似たような通報はどれくらいあるのだろうか?電話口の声は録音されているだろうし、いたるところに監視カメラはあるし、下手すれば身元特定されて捕まってしまいそうだから、普通はやらないよなあと思うのだが、そうじゃない人もいるからなあ。
見ていて、老人・岩瀬のストーカーより若者が「救急車を読んでみた」とかでSNSや動画配信サイトにあげた話で展開して、最後は炎上して逮捕されて解決とかのほうが現実にもありそうかなと思った。
ただ、それだとインフルエンサー小宮の自分を後回しにして老人を優先したという話にはつながらなくなるけれど。
いつものように現場に行った挙句、小宮に写真を取られてしまいSNSに挙げられてしまった雪。兼下に気をるけろと言われていたのにも関わらず相変わらずだな。それによって消防への不信感を抱く電話はあったもののネット上ではどうだったのだろう?小宮の書き込み以外でも炎上して叩かれそうなのに描かれていなかった。
後回しにされて重大な障害が残ったとか命を落としたとかでニュースになったとかなら、ともかくインフルエンサーが文句を言ってている程度で会見ってするものなのかな?会見してしまうと知らない人にまで耳に入ってしまうし、何より落ち度があったと認めてしまうことになる。
最後は岩瀬の悪事がバレて逮捕。小宮も痛風だったことがバレて炎上。一見落着となるが、今回の話の中に虚偽通報や必要のない救急車要請をしないでくれというメッセージを込めているのならば、イマイチ響かない。
司令管制員や消防救助隊の徒労、さらに焦点があたった高千穂の管理職の苦悩は見て取れたが、やはり必要ない通報によって重大な被害がなかったからだろう。
だから、会見終わりでの田中が119番の適正な利用を必死に訴えるシーンもあまり生きてこなかった。いいシーンなのにもったいない。

