119エマージェンシーコール③

REVIEW

CALL−3 急増・外国人通報!エリート管制員の葛藤

キャスト

粕原雪 … 清野菜名
兼下睦夫 … 瀬戸康史
新島紗良 … 見上愛
与呉心之介 … 一ノ瀬颯
箕輪健介 … 前原滉
上杉昴 … 酒井大成
田中悠 … 三浦獠太
粕原小夏 … 蓮佛 美沙子
粕原春香 … 堀内敬子
粕原銀 … 遠山俊也
高千穂 一葉 … 中村ゆり
堂島信一 … 佐藤浩市

 雪は妊婦の妻と旅行中の中国人男性からの通報を受けていた。通訳スタッフを介して応答をするが、通報者の居場所をつかめない。そこを英語が堪能で多言語も学んでいる紗良に助けられる。雪は後日、通報場所の中華街を訪れるが…。


 紗良と外国人からの通報に焦点を当てたのが第3話。クールで周りの人間とは距離を置き、さらには見下しているようにも見える。

 飲み会で交際している彼に海外転勤に話が出ていることを知り、そして体調も悪く、さらには通報者からは男性に変われと激昂され、負の連鎖が続き、かなりナーバスな様子。

 そんな彼女を救ったのは高千穂と堂島。高千穂には消防で働くことになった理由と悩んでいることを語り、堂島には必要がないと思っていた雑談の意味を教えられる。

 職場にこうやって話を聞いてくれたりアドバイスしてくれる人がいるのは貴重だ。特に堂島は紗良のことを否定せず、諭しながらもアドバイスしてそれを雑談だと言って重くならないようにしている。

 そして、昨今の出産祝いの問いかけに答えてもらって、これでおあいこだよとばかりに「お前さんに聞いてよかったよ」という表情が何とも心憎い。

 そんな堂島とのやりとりをしている紗良の表情が穏やかで、職場でもこういう表情ができるんだと意外に感じた。

 意外と言えば酔うと笑い上戸になる兼下。いつもと違って、今回はむすっとしていることもなく、酔って笑っているだけであまり存在感はなかったかな。

 「助けてと言えるヤツがタフなんだ」という堂島。それが紗良の心に響いたのか、それがスペイン語で話す女性からの通報の時にいきてくる。

 今までなら決して雪に聞いたりしないのに、ホテルから通りまでの距離を聞いて助けてもらっている。そして極めつけは、このままでは居場所を特定できないと察知すると、その女性に日本語で「助けて」と叫んでくれと頼む。

 時には意地を張らずに「助けて」と言って人に助けてもらうのも大事だよって回だった。「助けて」という言葉は心に残ったけれど、仕事が終わった後に雪と紗良がお互いに「ありがとう」と言い合っているのも素敵だなと思った。助けてもらった後にどうするか?本当に言いたかったのはこのシーンなのかも。