もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう⑥

REVIEW

第6話 やめてやる今夜

キャスト

久部三成 … 菅田将暉
倖田リカ … 二階堂ふみ
蓬莱省吾 … 神木隆之介
江頭樹里 … 浜辺美波
風呂須太郎 … 小林薫
トニー安藤 … 市原隼人
大瀬六郎 … 戸塚純貴
パトラ鈴木 … アンミカ
毛脛モネ … 秋元才加
朝雄 … 佐藤大空
おばば … 菊地凛子
江頭論平 … 坂東彌十郎
うる爺 … 井上順
伴工作 … 野間口徹
ジェシー才賀 … シルビア・グラブ
乱士郎 … 佳久創
浅野大門 … 野添義弘
浅野フレ … 長野里美
トンちゃん … 富田望生
黒崎 … 小澤雄太
彗星フォルモン … 西村瑞樹(バイきんぐ)
王子はるお … 大水洋介(ラバーガール)
仮歯 … ひょうろく
毛利里奈 … 福井夏
ケントちゃん … 松田慎也
いざなぎダンカン … 小池栄子

あらすじ

○是尾との出会いと揺らぐ劇団の空気
 久部(菅田将暉)は名優・是尾(浅野和之)との出会いに浮き立つ一方、蓬莱(神木隆之介)の頼みでうる爺(井上順)への再チャンスを約束したと誤解される形に。久部の舞い上がりと無責任さが、劇団内の不協和音をじわりと生み出していく。

打ち上げの静かな火種
 テンペストでの打ち上げには是尾も参加するが、WS劇場の面々は戸惑いを隠せない。樹里(浜辺美波)と蓬莱は距離を縮める一方、リカ(二階堂ふみ)は久部に厳しい本音をぶつけ、久部の自尊心が揺れる。

樹里とリカの衝突
 樹里は初めて演劇に心を動かされた感想を語るが、リカは容赦なく皮肉を投げつける。樹里は笑顔の裏で深く傷つき、涙をこらえながら八分坂を去り、この街を嫌いだと叫んでしまう。

うる爺の誤解と悲劇の予兆
 店では大瀬(戸塚純貴)がボトムを演じて大盛り上がり。そこへ立ち尽くすうる爺が現れ、自分が降板したと思い込み、静かに店を後にする。皆が追う中、空気は一気に重くなり、不穏な予感が漂う。

○事故の報せと、崩れゆく久部の自信
 大瀬の知らせで、うる爺がバイク事故に遭ったと判明。久部は自責と恐怖に襲われ、劇団解散を口にするほど追い詰められる。しかし、うる爺は無事と判明。そこへ現れたのは、姿を消したはずの是尾…。物語は新たな局面へ。

見どころ

久部の未熟さと責任の重さ
 身勝手な判断が連鎖的に他人の人生を変えていくという現実に直面する久部。彼の才能と幼さがぶつかり合う姿は、物語の転機として非常に濃密に描かれる。

○価値観の衝突
 素直に感動を伝える樹里と、プロ視点から突きつけるリカ。二人の間に生まれる正しさのぶつかり合いが胸に刺さり、演劇をどう受け取るかというテーマが深く掘り下げられる。

誤解から加速する緊張感
 小さな冗談から大きな誤解が生まれ、結末は事故の報せへと急転。視聴者に「誰のせいでもあるし、誰のせいでもない」複雑な感情を呼び起こす名シーンとなっている。

感想

 久部の人間としての未熟さが劇団を崩してしまった。それも打ち上げという祝の裏側で起き、それが明と暗という感じで面白い。

 是尾との出会いに浮かれ、自分の言葉が他人を傷つけていることすら気付けない。結果として大きな悲劇へとつながっていく流れがよかった。

 特に台本を覚え込み期待を抱いていたうる爺が、誤解に気づかないまま静かに去っていくシーンは圧巻だった。

 是尾の登場が劇団の大きな転換点に差し掛かったことを感じさせる回だった。