第3話 超高額誘拐保険!社長令嬢を救出せよ
キャスト
天音蓮 … 玉木宏
栗田凛 … 岡崎紗絵
深山俊雄 … 小手伸也
沢木孝雄 … 野間口徹
佐久間凌 … 渡部篤郎
野島聡介 … 片岡久道
濱名沙月 … 結城モエ
山田ビンゴ … 伊藤俊介(オズワルド)
氷室貴羽 … 長谷川京子
あらすじ
〇生成AIを巡る新たな標的
西森夏美(観月ありさ)による偽装誘拐は、本物の誘拐事件へと発展していた。娘・亜由美(浅田芭路)の身柄と引き換えに犯人が要求したのは、映画会社「ROSY」が開発した最新鋭の生成AIアプリである。天音蓮(玉木宏)は警視庁特別捜査対策室室長・佐久間凌(渡部篤郎)に捜査を依頼しつつ、一度深山リサーチに戻り事態を整理する。すると、オリエント保険損害調査部部長・沢木孝雄(野間口徹)が現れ、アプリが奪われれば100億円規模の保険金支払いが発生すると告げる。金と人命が交錯する事件として、調査は続行されることになる。
〇離婚の真相と偽りの証拠
天音が着目したのは、夏美と元夫・木暮浩樹(長谷川朝晴)の離婚原因となった浮気と横領を示す証拠動画であった。未発表の生成AIアプリを使った映像捏造が可能なのは社内の人間だけだと指摘された木暮は、動画の作成元を解析する。結果、元部下・加藤拓海(藤原樹)のパソコンが使用されていたことが判明する。加藤は関与を否定するが、天音と栗田凛(岡崎紗絵)の追及により、動画が第三者の指示で作られた可能性が浮上し、事件は社内不正の様相を帯びていく。
〇暴かれる偽動画の動機
捜査の過程で、加藤が投資詐欺用のフェイク動画制作に関わっていた事実が明らかになる。やがて、動画制作を命じた人物が「ROSY」副社長・小沢拓也(武田航平)であることが判明する。小沢は誘拐事件への関与は否定するが、生成AI事業を支え、夏美を社長として守りたい一心で動画を利用したことが示唆される。天音は、小沢の行動の裏にある私情を見抜き、責任から逃げず説明すべきだと諭す。企業の論理と個人の感情が絡み合い、事件の背景が徐々に明らかになっていく。
〇真の誘拐犯の正体
生成AIアプリ完成に尽力した社員・水島真由(平岡明純)は、完成直後に事故で亡くなっていた。彼女の死を悼む夏美と木暮の前で、天音は写真からある違和感に気づく。一方、アプリのデータを受け取った奥山泰弘(森廉)は金に目がくらみ、依頼主である亜由美のシッター・山崎静香(原日出子)を裏切ろうとする。静香は、亡き娘・真由の母であり、名前を変えて夏美に近づいていた人物だった。天音は、静香が身につけていた真由のブレスレットから、彼女こそが誘拐の首謀者だと見抜く。
〇守られた真実と新たな影
静香は、最愛の娘の名が消され、生成AIアプリが「AYUMI」と名付けられたことへの復讐心から事件を起こしたと自白する。しかし天音は、真に偽装誘拐を計画したのは亜由美自身であり、母の暴走を止めるため静香に協力を求めたのだと看破する。天音は家族の未来を守るため真実を伏せる決断を下す。夏美は罪を償った後、仕事を離れ家族と生きる道を選び、アプリは本来の名「MAYU」として世に出る。だが事件の裏で発生した不可解な死亡事故が、新たな因縁の始まりを予感させる。
見どころ
〇生成AIが暴く真実と嘘
第3話では、生成AIという現代的な技術が、証拠の信頼性を根底から揺るがす存在として描かれる。映像は真実を映すものではなく、意図によって容易に歪められる。その危うさが、家族の崩壊や企業の不正に直結する構図は非常にスリリングである。テクノロジーの進化が人の感情と結びついたときの恐ろしさが強く印象づけられる。
〇天音の守るための嘘
天音蓮(玉木宏)は、すべてを暴くことが正義ではないという選択を下す。真実を知りながらも、亜由美の未来と家族の再生を優先する判断は、彼のプロフェッショナルとしての矜持を際立たせる。冷静さの裏にある人間的な優しさが垣間見える場面であり、天音という人物像に深みを与えている。
〇過去からの不穏な呼び声
事件解決後に描かれる、奥多摩での不可解な死亡事故と白い羽の描写は、物語が新たな局面に入ることを示唆する。佐久間の一言によって呼び覚まされる天音の刑事時代の記憶は、今後の連続性のある物語への導線となっている。単話完結に留まらず、シリーズ全体の謎を広げる終幕が強い余韻を残す。
感想
何かと話題に上がる生成AIを題材に使いながら家族の物語が描かれていた。フェイク動画によって壊れた夫婦関係、娘の功績を奪われた母の復讐、さらに偽装誘拐とそれぞれが絡み合っていた。
副社長・小沢とシッターの静香は怪しいと踏んでいた。事実、フェイク動画の指示は小沢だったし、偽装誘拐を操っていたのは静香だった。
静香の方はわかるが小沢の行動理由が弱いというか理解しずらかった。夏美に社長を続けてほしかったことと好意を持っていただが、それが垣間見えるシーンもあまりなかった。
しかし、偽装誘拐の発端が亜由美自身の選択だったとは、まさかの展開だった。天音は全てを見抜きながら、真実を伏せる行動は亜由美とともに彼女の家族を守ったのだろう。
何となくだが天音は非情な人間に感じていた。しかし真実を知るっても場合にもよってそれを明かすことはなしない情もある人物なのか思った。事件は解決したが余韻を残した回だった。
