第4話 至高の天才心臓外科医VSヤンキードクター
キャスト
田上湖音波 … 橋本環奈
中田啓介 … 向井理
鈴木颯良 … 宮世琉弥
大友真一 … 音尾琢真
高野ひかり … 馬場徹
松本佳世 … 薄幸(納言)
ソン・リーハン … 許豊凡(INI)
城島麗奈 … 内田理央
鷹山勲 … 大谷亮平
大河原嗣子 … 大塚寧々
田上潮五郎 … 吉田鋼太郎
あらすじ
〇動画作戦の裏側
田上湖音波(橋本環奈)は、看護師長・高野ひかり(馬場徹)の指示でやさしくて良い医師”を演じるイメージ動画の撮影を強いられ、強い不満を募らせていた。湖音波のショート動画が“ヤンキードクター”としてSNSで拡散され、都立お台場湾岸医療センターの評判が落ちたことが原因である。病院全体でイメージアップ戦略が進むなか、湖音波は作られた理想像に嫌悪感を抱く。そんな折、心臓血管外科のスター医師・神崎祐樹(森崎ウィン)の存在を知り、湖音波の対抗心は早くも燃え上がるのだった。
〇スーパードクターとの邂逅
ロビーで神崎と初対面した湖音波は、ささやくように話す独特の態度に強い不快感を覚える。一方、後輩・沖田竜司(小林虎之介)から勤務先のバイク店主・西野光男(林和義)を紹介され、湖音波は看護師の鈴木颯良(宮世琉弥)とともに店を訪問する。バイクを前にした湖音波は、事故で亡くした親友・堀田真理愛(平祐奈)の記憶を思い出し動揺する。竜司が真面目に働き家族に受け入れられている姿を見て、湖音波は静かな安堵を覚えるのだった。
〇光男の搬送と対立の火種
その後、光男が狭心症で緊急搬送され、執刀医は神崎に決定する。湖音波は検査画像から頸動脈狭窄の可能性を見抜き、このまま心臓手術を行えば脳梗塞の危険があると指摘。しかし神崎は心臓優先の方針を崩さない。湖音波は患者の人生まで考えるべきだと食い下がるが、脳神経外科部長・中田啓介(向井理)にも現実的でないと退けられてしまう。理想と合理の衝突が、医局内に緊張を生み始める。
〇患者の人生を背負う覚悟
湖音波は光男の病室で、妻の介護を娘に任せきりにしてきた過去と、「自分まで寝たきりになりたくない」という本音を聞く。さらに店や家族の様子を調べ、頸動脈狭窄の確信を深める。しかし光男は孫・西野尚人(湯田幸希)を探すため病院を抜け出そうとし、その場で倒れてしまう。緊急手術が決まるなか、湖音波は心臓と脳の両方を守る道を模索し続ける。患者の未来を守りたいという思いが、彼女を突き動かしていく。
〇10分間のタイマン手術
湖音波はカンファレンスに乗り込み、神崎に合同手術を直談判。激しい衝突の末、頸動脈内膜剥離を10分以内で成功させることを条件に承諾を得る。極限のプレッシャーのなか、湖音波は制限時間寸前で処置を成功させ、神崎へバトンタッチ。手術は無事成功し、2人は互いの覚悟を認め合うのだった。しかし終盤、過去の患者・宮村亜里沙(湯山新菜)の死亡を知った湖音波は、中田への新たな疑念を抱き、物語は不穏な余韻を残して幕を閉じる。
見どころ
〇医師としての信念対決
本話最大の見どころは、湖音波と神崎の真っ向対立である。心臓を最優先とする合理主義の神崎と、患者の人生全体を救おうとする湖音波。どちらも医師として間違っていないからこそ、議論に強い説得力が生まれている。神崎が初めて声を荒らげる場面はインパクト抜群で、彼の内に秘めた信念が一気に露わになる。単なる対立構図に終わらず、医療の価値観の違いを真正面から描いた濃密な会話劇である。
〇10分間の緊迫オペ
合同手術のクライマックスは、シリーズ屈指の緊張感である。これまで12分かかっていた手技を10分以内に終えるという無謀な条件のもと、湖音波が限界に挑む展開は見応え十分だ。刻一刻と進むタイムリミット、静まり返る手術室、神崎の視線――すべてがプレッシャーとして積み重なる。ギリギリで成功する瞬間の解放感は大きく、湖音波の技術と覚悟の成長を実感できる名場面となっている。
〇不良医師の人間味
バイク店での交流や、どて煮定食をめぐる食堂シーンなど、湖音波の人間味あふれる一面が描かれる。父・潮五郎(吉田鋼太郎)の存在や仲間への思いが物語に温度を与える。ヤンキー気質の裏にある優しさと責任感が丁寧に掘り下げられ、主人公像がより立体的になった回である。
感想
湖音波と神崎という対照的な医師の衝突を軸に描いたのが第4話。神崎の「心臓が止まれば人は死ぬ」という言葉も湖音波の「その先の人生まで救う」という主張も正しい。何が正解なのか?いや正解のない医療というのを意識させられたように思う。
合同手術の緊迫感は圧巻だったし、クライマックスの10分手術は見ごたえがあった。途中で神崎の取り巻きの医師が湖音波に「間に合わないじゃないか」と怒鳴るシーンがあったが、逆に神崎に「手術中だ。黙れ」と怒鳴り返されてしまう。さらに手術後に一緒に食事しているシーンがあった。正論同士からの衝突、手術を通し、医師としてお互いを認め合っているのがわかり爽やかだった。
ただ、ラストで過去に紹介した患者・亜里沙の死を知った湖音波が、中田に疑念を抱く展開は不穏さが残り、次の局面へと動き出したのを感じた。
