第2話 病院のルールをぶっとばせ!命と同じく大切な物
キャスト
田上湖音波 … 橋本環奈
中田啓介 … 向井理
鈴木颯良 … 宮世琉弥
大友真一 … 音尾琢真
高野ひかり … 馬場徹
松本佳世 … 薄幸(納言)
ソン・リーハン … 許豊凡(INI)
城島麗奈 … 内田理央
鷹山勲 … 大谷亮平
大河原嗣子 … 大塚寧々
田上潮五郎 … 吉田鋼太郎
あらすじ
〇ルール違反医師、糾弾される
田上湖音波(橋本環奈)は赴任早々、院長室に呼び出される。事務局長・鷹山勲(大谷亮平)は、病院のルールを無視して独断で判断を重ねる湖音波に対し、クレームが殺到していると指摘する。しかし湖音波は、患者のためになるなら規則より優先すべきだと譲らない。院長・大河原嗣子(大塚寧々)は現場判断を容認する姿勢を示すが、事故や訴訟が起きた際の責任問題が浮き彫りとなり、湖音波の存在が病院全体に波紋を広げていく。
〇母の願い、娘の結婚式
2年前に大友真一(音尾琢真)が手術を担当した患者・篠原和子(舟木幸)が、脳腫瘍の再発で入院する。和子は発作を繰り返し、安静が必要な状態だった。娘の美咲(入山杏奈)は来月に結婚式を控え、母に出席してほしいと願うが、大友は医学的に困難だと判断する。そこに湖音波が介入し、医療機器を万全に整え、医師が付き添う条件付きで式への出席を提案。患者の人生を尊重する湖音波の判断が、周囲を動かしていく。
〇守りたい髪、守りたい命
和子の付き添いで来院していた美咲が倒れ、検査の結果、脳に良性腫瘍が見つかる。治療には開頭手術が必要だが、美咲は母との思い出が詰まった髪を切りたくないと訴える。大友は命を最優先すべきだと主張する一方、湖音波は美咲の思いを尊重し、無剃毛手術の可能性を模索する。しかし腫瘍の位置は奥深く、技術的な困難が立ちはだかり、湖音波も決断を迫られるのであった。
〇マブダチの言葉
湖音波の前に、かつてのマブダチ・城島麗奈(内田理央)が現れる。麗奈は湖音波が執刀した手術で命を救われた過去を持ち、今も定期的に診察を受けに来ていた。二人は亡き親友・堀田真理愛(平祐奈)を思い出し、「命と同じくらい仲間が大事」という彼女の言葉を語り合う。その言葉は、美咲の命と人生の選択に向き合う湖音波の背中を、静かに押すものとなっていく。
〇覚悟を引き受ける医師
美咲は結婚式の日が父の命日であることを明かし、その日を悲しみから希望へ変えたいと願っていた。湖音波は母娘の覚悟を受け止め、髪を切らない内視鏡手術をカンファレンスで提案する。反対が相次ぐ中、中田啓介(向井理)が段階的治療を提案し、鷹山を説得。湖音波は難手術を成功させ、美咲は無事に結婚式を迎える。湖音波が髪にこだわった理由には、かつて自分を救った中田の手術が重なっていた。
見どころ
〇患者の人生に踏み込む医療
第2話では、単に命を救うだけでなく、患者がどのように生きたいのかに医師が向き合う姿勢が強く描かれる。美咲にとって髪は母との絆であり、人生そのものだった。湖音波はそれを軽視せず、医療技術と覚悟で応えようとする。患者の価値観に寄り添う医療の在り方が、感情と理屈の両面から提示されている点が印象的である。
〇中田の現実的な戦略
理想論に走りがちな湖音波に対し、中田啓介は現実的な落としどころを提示する。完全な理想でも完全な妥協でもない、段階的手術という判断は、管理職としての冷静さと医師としての矜持を併せ持つ中田の姿を浮かび上がらせる。鷹山を納得させるための論理も含め、中田の底知れない存在感が際立つ回である。
〇過去が現在を導く構成力
湖音波が髪を守ることに執着した理由が、自身の手術体験に結びつくラストは秀逸である。医師になって初めて気づく、かつての恩人の選択。その記憶と現在の患者が重なり、湖音波という人物の信念が明確になる。感情的なエピソードを医療ドラマの核に据えた構成が、本作の強度を高めている。
感想
命を救うこととはもちろんだが、その人がどう生きたいかを尊重すること。医療ドラマとして、なかなか踏み込んだ内容になっていた。
美咲にとっての髪は母と過ごした時間や彼女を象徴する大切な存在である。そこに寄り添おうとする湖音波の姿勢は心に響く。
しかも理想論と感情論だけでなく、高度な判断と覚悟の上に成り立っているのも良かった。さらに中田が提示した段階的治療は、切れるというか理想の管理職にも思える。こういう上司の下で働きたいと思わさせる。
最後に美咲の結婚式が無事に行われ、湖音波が号泣する場面には、彼女に対して愛くるしさを感じた。
医師の前に一人の人間としてストレートに感情を出してしまう点は彼女の良さでもあり魅力だと思う。
