ラストマン-全盲の捜査官-

REVIEW

FAKE/TRUTH

キャスト

皆実 広見 … 福山雅治
護道心太朗 … 大泉洋
護道泉 … 永瀬廉(King & Prince)
吾妻ゆうき … 今田美桜
馬目吉春 … 松尾諭
今藤完治 … 今井朋彦
デボラジーン・ホンゴウ … 木村多江
佐久良円花 … 吉田羊
播摩みさき … 松本若菜
栗原幹樹 … 向井康二(Snow Man)
渡辺宗也 … 上川周作
君島航 … 少路勇介
立花 駿介 … 下野紘
少女 … 堀口真帆
五ノ橋義実 … 吉田鋼太郎

あらすじ

○離れ離れとなった無敵のバディ
 連続ドラマでの別れから2年。護道心太朗はFBIでの半年間の研修を終えて日本へ帰国し、皆実広見はアメリカに残る。ワシントンやニューヨークでもバディとして絆を深めた2人であったが、現在は日本とアメリカで離れて過ごしていた。しかし、皆実がテレビ番組の取材のために再来日したことで、物語は再び動き出す。

前代未聞のテレビ局占拠事件
 皆実がスタジオ見学に訪れていたTSVテレビの報道番組「WEEKEND REPORT」。そこへ武装したテロリスト集団が突入し、生放送中のスタジオを占拠する。人質となったのは、内閣総理大臣の五ノ橋義実やキャスターの播摩みさき、そして皆実自身であった。テロリストは身代金10億ドルを要求し、応じなければ東京中で爆弾を爆発させると宣言する。

明かされるキャスターの裏切り
 この占拠計画は、単なるテロリストの暴走ではなかった。実はキャスターの播摩と元番組ディレクターの栗原幹樹が、国際テロ組織「ヴァッファ」と共謀して仕組んだものだった。かつて五ノ橋総理は、自身の不正を隠蔽するために播摩の不倫記事を捏造し、彼女を番組から降板させようとしていた。その報復と不正告発が、事件の真の目的であった。

○皆実を狙う真の黒幕
 混乱のなか、皆実は自力でスタジオを脱出する。しかし、そこでアテンド役を務めていた警視庁広報課の渡辺宗也に襲われ、再び拘束されてしまう。渡辺の正体は、テロ組織「ヴァッファ」の最高幹部グレン・アラキの弟、エリック・アラキであった。事件の裏には、総理への復讐劇だけではない、より巨大な犯罪組織の影が潜んでいた。

○窮地に現れる「最高の相棒」
 エリックによって拘束され、絶体絶命の窮地に立たされる皆実。周囲に助けを呼ぶ術がない極限状態の中、現場に駆けつけたのは、護道心太朗であった。最強のバディが再び揃い、国家を揺るがした大規模テロ事件は終結へと向かう。

見どころ

○物理的な距離を超えた二人の絆
 今作の大きな見どころは、日本とアメリカに分かれて活動していた皆実と心太朗が、どのようにして再び共闘するかという点である。FBIでの研修を経てさらにパワーアップした心太朗と、全盲ながらも「ラストマン」として圧倒的な推理力を誇る皆実の、厚い信頼関係が物語の核となっている。

○善悪が反転する「FAKEとTRUTH」
 タイトルにある通り、何が「偽り(FAKE)」で何が「真実(TRUTH)」なのかが激しく入れ替わる展開が魅力だ。被害者に見えたキャスターが実はテロの共謀者であり、善良な職員に見えた男がテロ組織の幹部であるなど、視聴者の予想を裏切る衝撃的な事実が次々と明らかになる。

○国家を揺るがす壮大なスケール
 現職の総理大臣を人質に取り、東京全域を爆破予告の対象にするという、スペシャルドラマならではの壮大なスケールで物語が進行する。テレビ局という閉鎖空間での緊迫した心理戦と、東京を救うためのタイムリミット・サスペンスが融合し、一瞬も目が離せない構成となっている。

感想

 皆実と心太朗の信頼関係がより試されるという見応えのあるスペシャルドラマだった。そして、タイトルにも入っているFAKE(偽り)とTRUTH(真実)を権力者の不正、メディアの在り方といった社会的なテーマを対比で鋭く切り取っている点が面白かった。
 
 今回、皆実の新たなバディとして共闘する渡辺。だが実は国際テロ組織の幹部だったという衝撃の展開。信じていた裏切られる絶体絶命の窮地に、最も信頼する心太朗が現れる瞬間は、このドラマの醍醐味だ。

 もっとも皆実は最初に渡辺と会った時から怪しいと感じていて手を打っていた。皆実の洞察力は相変わらず鮮やかだ。全盲というハンデを一切感じさせない。

 正義とは何か、真実とはどこにあるのかを問いかけるストーリーでありながら、最後には皆実と心太朗によって事件解決で爽快感があった。

 ただ、少し残念だったのは連続ドラマからのレギューラー陣である吾妻や泉、さらには馬目や今藤の登場シーンが少なく見せ場もなかったのは寂しく感じた。