第8話 対決
キャスト
久部三成 … 菅田将暉
倖田リカ … 二階堂ふみ
蓬莱省吾 … 神木隆之介
江頭樹里 … 浜辺美波
風呂須太郎 … 小林薫
トニー安藤 … 市原隼人
大瀬六郎 … 戸塚純貴
パトラ鈴木 … アンミカ
毛脛モネ … 秋元才加
朝雄 … 佐藤大空
おばば … 菊地凛子
江頭論平 … 坂東彌十郎
うる爺 … 井上順
伴工作 … 野間口徹
ジェシー才賀 … シルビア・グラブ
乱士郎 … 佳久創
浅野大門 … 野添義弘
浅野フレ … 長野里美
トンちゃん … 富田望生
黒崎 … 小澤雄太
彗星フォルモン … 西村瑞樹(バイきんぐ)
王子はるお … 大水洋介(ラバーガール)
仮歯 … ひょうろく
毛利里奈 … 福井夏
ケントちゃん … 松田慎也
いざなぎダンカン … 小池栄子
あらすじ
○舞台を裂くヤジと男の影
「冬物語」の上演中、客席から飛ぶ激しいヤジ。その主はリカの情夫・トロ(生田斗真)だった。動揺しながらも芝居を続ける是尾(浅野和之)と、袖から制止するフォルモン(西村瑞樹)たち。舞台と現実が乱暴に交錯する異様な空気が劇場を包む。
○金と効率を迫るオーナー
ジェシー(シルビア・グラブ)は客数不振を理由に、上演時間半減、1日6回公演という暴挙を提案。作品の質や役者の限界を無視した要求に、久部(菅田将暉)は怒りを押し殺す。理想の演劇と資本論理の衝突が鮮明になる。
○新たな才能と名優の教え
はるお(大水洋介)の代役・大瀬(戸塚純貴)が舞台で予想外の才能を開花させ、劇団に希望が灯る。一方、是尾は演技講義を引き受け「自分を信じる心」を説き、名優の技で見えない猫を演じ、一同を魅了する。
○リカをめぐる闇と決断
トロはリカ(二階堂ふみ)に120万円を要求し、歌舞伎町行きを迫る。追い詰められたリカを救うため、論平(坂東彌十郎)は家宝を売ろうとするが、久部は恐怖から動けない。演出家として、人としての覚悟が問われる。
○命がけの芝居
テンペストでトロと対峙した久部は、おもちゃの拳銃を手に命がけの演技に出る。気迫に押されたトロはナイフを手放し退散。芝居が現実を制した瞬間、久部は初めて役者を守った。
見どころ
○久部の愛の危うさ
「すべての役者を愛している」と語る久部だが、その実、リカへの執着は隠しきれない。理想と本音の乖離が露呈し、彼の演出家としての純粋さと危うさが同時に描かれる。
○先送りされる劇場の未来
七福神で一時は救われたWS劇場だが、根本的な問題は未解決。延命を続ける久部と、それを見つめる蓬莱の不安が、次回への大きな余韻を残す。
○演劇が暴力を超える瞬間
ナイフと拳銃が突きつけられる極限状況で、久部は芝居で相手を制圧する。演技とは何か、演出家とは誰を守る存在なのかを強烈に示した名場面。
感想
トロによる舞台上のヤジ、金と効率を押しつけるジェシーの存在が、劇場を取り巻く過酷な現実を突きつけられる。
そのトロとの対峙では、久部がおもちゃの拳銃を構え、芝居で制圧する。恐怖に震えながらも一歩踏み出した久部は、初めて演出家として役者を守る覚悟を行動で示したように思えるし、第8話で圧巻の見どころシーンだと思う。
その外にも大瀬の才能開花、是尾の演技講義も演劇が持つ力を示してくれたように思える。
しかし、蓬莱の不安が示す通り、理想と現実の溝は依然として深い。劇場の危機は先送りされているだけで、いつまで持つのか。緊張感は続く。

