第8話 神隠しの部屋
犬頭光太郎 … 上川隆也
若宮恵美子 … 内田理央
大島雅弘 … 宮世琉弥
有村次郎 … 浜野謙太
片山芳光 … 本多力
大島高丸 … 船越英一郎
犬頭は酔って寝てしまった恵美子を雅弘の家に送る。恵美子は翌朝、犬頭を知っているかと聞くが、雅弘は知らないらしい。そこへ片山から恵美子に「神隠しの部屋」の調査の依頼が入る。過去に3人が失踪し、今回新たに4人目の失踪者が出た…。
ついに雅弘と犬頭が対面を果たす。雅弘はともかく、犬頭は妙に気まずそうな感じ。犬頭=犬太で、雅弘に人間の姿を見られるのが気恥ずかしいから?
これまでも犬頭=犬太らしい匂わせがあったし、今回も初対面の人が苦手な雅弘が普通に犬頭と会話できていたり、最後に犬頭が何者かに拉致されてしまうのと時を同じく犬太の姿も消えてしまう。今までも同時にいることがなかったことを考えれば、やっぱり結論は一つのような気がするがどうなんだろう。いずれこの部分の謎は明らかになる?
今回の主だった話は、これまで入居した4人が次々に失踪。そこに隠された謎を調査することが恵美子の仕事だ。
4人の接点は見つからないもの、共通点としては同年代の女性。もしかして、4人は同一人物?化粧や着ている服で印象は変えられそう。
ただ、隣の部屋に住む木川は、失踪した館石、清水、鈴木と3人とは親しく、色々と気遣ってもくれたというから、さすがに同一人物なら気づくだろうし違うのかもしれない。
そう思っていたら、実は最初の3人は同一人物で、館石は生き別れになった木川の母親。余命1年を宣告され、隣の部屋で娘を見守っていた。
さらに館石はネズミ講の「ギヤマンの鐘」東京支部長で会社の金を持ち逃げし、追われていた。そのため失踪して顔を変えては、その都度この部屋に戻ってきていたというのが真相。最後は病気で死んでしまい戻ってこれなかった。
生き別れた親が子をこっそり見守っている話はよくあるけれど、整形して何度もってのはなかなかすごい。そこまでして無償の愛を子に注ぐ親は尊い。
逆に子である木川は何も感じなかったのか。顔を変えても親しくしていれば、しぐさとか話し方で同じ人だと気づきそうなもの。そこからもしかして…と館石の正体にたどり着いても良さそうだ。それとも、小さすぎて生き別れた母の存在はこれっぽっちも頭になかった?
だとすれば、死が直前に迫った状態で書かれた手紙の内容で涙は流さないのではないか。
その手紙、手書きで書かれた封書を差出人が外側に書かれていないからってダイレクトメールかと思ってゴミ箱に捨ててしまう?ダイレクトメールだったら、多くの人に出すこともあって、わざわざ手書きで宛名は書かないよ。手書きで書かれていたら知人か友人かと思って、通常は中身は開けそう。
手紙の内容は良かったけれど、このような木川の描かれ方に感情移入出来なくてモヤモヤな感じ。
そして、4人目の失踪者・石浜は全くの別人で、勘違いした「ギヤマンの鐘」会員たちによって監禁されていたが、この部分のくだりっている?別にこの部分、なくても話は成立すると思うが、あえて話を複雑にして謎にするため?
この部分削って、館石(清水、鈴木)と木川の接している部分を多くした方が、失踪に裏に潜む子を思う親の愛の話がもっと膨らんだと思うし、手紙の内容の部分でもっと泣けたと思う。