新宿野戦病院②

REVIEW

第2話 ホストVS医師の人気投票対決!客の奪い合いで大騒動!

キャスト

ヨウコ・ニシ・フリーマン … 小池栄子
高峰享 … 仲野太賀
南舞 … 橋本愛
高峰はずき … 平岩紙
横山勝幸 … 岡部たかし
田島琢己 … 馬場徹
堀井しのぶ … 塚地武雅
若井あかね … 中井千聖
村木千佳 … 石川萌香
吉野勇介 … 萩原護
岡本勇太 … 濱田岳
リツコ・ニシ・フリーマン … 余貴美子
白木愛 … 高畑淳子
高峰啓三 … 生瀬勝久
高峰啓介 … 柄本明

あらすじ

○歌舞伎町の光と影、そして新たな住人
 歌舞伎町交番の警察官・岡本勇太(濱田岳)は「トー横キッズ」の補導を試みるが、NPO法人「Not Alone」の新宿エリア代表・南舞(橋本愛)に制止される。一方、聖まごころ病院に住み込みで働くことになったヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)は、美容皮膚科医・高峰享(仲野太賀)から当直の代行を頼まれる。享は港区女子との「ギャラ飲み」に繰り出すが、南から投げかけられた「この社会は平等か」という問いが頭を離れない。自問自答の末、彼は答えを探すためNPOの活動への参加を決意する。その頃、岡本は意外な場所で南の姿を目撃し、彼女の隠された一面を知ることになる。

○救急外来の喧騒と南舞の秘密
 運び込まれた泥酔女は、ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)であった。院長の高峰啓介(柄本明)と、その娘でソーシャルワーカーの高峰はずき(平岩紙)が現れ、啓介がホストの処置を始める。翌朝、享の父で不動産コンサルタントの高峰啓三(生瀬勝久)が来院し、赤字続きの病院を売却するか、美容クリニックに改装するよう享を説得する。啓介は猛反対するが、今月中に外科医が見つからなければ存続は危ういという条件を突きつけられる。一方、目を覚ましたヨウコは、意識のない間に享に襲われたと騒ぎ立てるが、岡本が撮影していた昨夜の暴れる動画によって享の疑いは晴れ、彼女は未払いのまま立ち去った。

○顔面偏差値ランキングとホストの依頼
 雑誌の「歌舞伎町顔面偏差値テスト」で泌尿器科医・田島琢己(馬場徹)が7位にランクインし、経理の白木愛(高畑淳子)は大興奮。病院には田島目当ての女性客が急増する。その一人、風俗嬢のリリカ(寺本莉緒)は、推しホストのダイスケ・ダルメシアン三世(細貝圭)、通称D.Dが8位だったことに不満を抱いていた。その夜、田島はD.Dから絡まれるが、実はD.Dは整形手術を望んでいた。享は100万円でその依頼を引き受ける。一方、ヨウコは街で万引き集団にいるマユを見かける。スマホの充電のために立ち寄ったホストクラブで南に連絡し、マユが虐待を受けている可能性を知る。

○ビル屋上の騒動とヨウコの咆哮
 ヨウコがホストクラブで状況も分からず100万円のシャンパンタワーを承諾する中、リリカが店に現れる。D.Dが他の女とシャンパンタワーを楽しんでいることに激昂したリリカは、自殺の名所とされるビルの屋上へ向かう。駆けつけた南とヨウコは、飛び降りようとするリリカを止めようとする。ヨウコは「ここから落ちても死ねない」と医学的見地から力説し、「死なせん!なぜなら、ここに私がいるからじゃ」と言い放つ。その言葉にリリカは思いとどまるが、皮肉にも彼女を止めようとしたD.Dが足を滑らせて転落。さらに、再びオーバードーズを図ったマユも病院へ運び込まれる。

○命の救済と高額請求の結末
 聖まごころ病院へ搬送されたD.Dに対し、ヨウコは迅速な処置を施し、一命を取り留めさせる。同時に運ばれたマユも無事に助かり、ヨウコは今後マユが何度死のうとしても絶対に助けると宣言する。マユは病院に保護され、NPOの活動に参加することとなった。病院では内科医・横山勝久(岡部たかし)らが岡本から南の秘密を聞かされ動揺するが、享だけは依然として真実を知らない。一件落着したかに見えたが、後日、ヨウコがホストクラブで景気よく入れたシャンパンタワーの莫大な請求書が病院に届く。歌舞伎町の狂乱は、思わぬ形で病院の財政を圧迫することになる。

見どころ

○ヨウコ流「命の説得」と圧倒的な技術
 見どころは、ヨウコが放つ強烈なメッセージ性である。ビル屋上で自殺を図るリリカに対し、「死なせん!ここに私がいるからじゃ」と言い切るシーンは、彼女の医師としての覚悟と自信が凝縮されている。岡山弁と英語が混ざった独特の台詞回しは、荒々しくも不思議と温かく響く。また、転落したD.Dやオーバードーズのマユへの迅速な対応は、彼女が単なる変人ではなく、本物の救世主であることを改めて印象づける。命を軽んじる者に対しても、全力でその命を繋ぎ止めるヨウコの姿勢は、本作の医療ドラマとしての芯の強さを象徴している。

○享と岡本の対照的なキャラクター
 享と岡本のやり取りも大きな魅力だ。港区女子とのギャラ飲みに現身を抜かしつつも、南の言葉に感化されてNPO活動に身を投じる享の単純さと純粋さは、物語に軽快なテンポを与える。対して、南の「裏の顔」を知りながらも、享の夢を壊さないよう苦悶する岡本の姿は滑稽でありながらも哀愁を誘う。濱田岳の細やかな表情の演技と、仲野太賀のエネルギー溢れる振る舞いが相乗効果を生み、病院外での人間模様を豊かにしている。南を巡る三角関係(?)の行方と、彼女の秘密がいつ享に露呈するのかというサスペンス要素も、視聴者の興味を惹きつけるポイントである。

○歌舞伎町特有の社会問題への鋭い視点
 本作は、トー横キッズやオーバードーズ、虐待、ホストクラブ依存といった歌舞伎町ならではの闇を、宮藤官九郎らしいユーモアで包み込みながら描いている。特にマユのエピソードは、家庭に居場所のない若者の孤独を浮き彫りにした。それを深刻になりすぎず、カップ焼きそばを食べる日常の風景やホストクラブの喧騒と対比させることで、より身近な問題として浮かび上がらせている。派手なシャンパンタワーの請求書というオチをつけつつも、行き場のない少女を病院が「保護」するという結末には、冷徹な社会に対する一つの救済の形が示されている。いる。

感想

 ホストに絡みで起きる金や性病だったり、家庭に問題があって集まってくるトー横キッズ、さらにオーバードーズと問題になっていることをさらりと描いている。

 警察官・岡本が2組の少女たちを補導しようとするが、南にNPO法人「Not Alone」が朝まで面倒を見ると制止される。補導しても何も問題は変わらないと揶揄しているようにも思える。

 もっともそんな南もSM風俗店で働く別の顔ももっており、何か闇を抱えているのかもしれない。

 オーバードーズのマユやホストに貢ぐリリカにヨウコが「生きることの大切さ」を語るが、それが今回の本題なんだと思う。でも、決してシリアスにはなっていない。

 何でだろうと考えると、そういうシーンの間、間でくすっと笑えるシーンを挟んでいるからなんじゃないだろうか。真面目なこといった後に冗談をいってごまかしてしまう照れ隠しのようなものなのかも。

 正直に言うと今回見終わった後、ペヤングソース焼きそば、そして田島がダイスケ・ダルメシアン3世に言い放った「抗生物質は出してるけど手は出してません」が秀逸すぎて、それしか頭に残っていなかった。

 ところでホストのダイスケ・ダルメシアン3世、通称D.Dって何?ホストなだけにお客の女性は「誰でも大好き」ってことなのか?